練炭の透明なガスの匂い
寒い空が風のように
つかみどころなく暖まる
定食屋は悲しい
女を食わす
このオレが悲しいのだ
練炭の透明なガスの匂い
寒い空が ....
家族ごっこはいつも
こども役かおにいさん役だった
正義の味方ごっこはいつも
二号か三号でわる役は透明だった
ひと恋し瑠璃いろの冬の空
失意も得意もあったっけが
....
世の中って不思議だね
土もないのに葉っぱが咲いてる
きらめく夜に
月とオリオン、その他の
きょういちにち
清く正しくがんばったから
ひとびとは不思議な家族だね
....
きみからの着信を
さっきふたつ見つけた
あの頃より
ぼくはきみをゆっくり愛している
きみといると楽しかった
宇宙船でふたり
地球の青さに
子供んころの青を語りあってた
痣がつくほど抱きしめて
愛よ、とどけ!きみの骨まで
これが不倫だなんて
一 ....
ねえなぜ
朝になりそうな夜
電気がついていたの
星が冴える
月が煌めく
ぼくの全てが回転する
なぜ
どうして
朝になりそうな夜
透明になるの
....
不況と恐慌の違いについて
勉強熱心な小説家ごときが
したりがおでしゃべんなよ
台風を語るなら
そこまで来いよ
台風を待ってはないけど備えてる
そんな感じだから
....
傷だらけ
僕のこころ
人生の主人公
誰ですか
傷だらけ
毒がまわる
人生の主人公
僕ですか
いくらねたって
みんながんばって
わるいひと ....
星よっつ
なかみっつ
くさったところに
見えない虫
きらり哀しみ
こぼれる夜に
もうにどと
会えないひとなんて
いるのだろうか
星よっつ
....
人形町でもなく
箱崎でもなく
水天宮のジョナサンにいる
そんな夜のカフェテラス
幸せはどこにあれ
哀しみはそこにあれ
あしたのどこそこで見つけたのさ
人形町で ....
投げいそいだ十月
アウトローなうちの会社
痛々しいほど楽しく終わって
ひんやりと電車を待っている
そんなときだ
平凡であることについて考えるのは
そして
悲し ....
コンクリートのうえに
アスファルトのうえに
死骸、生き物のむくろ
虫や鳥や微生物どもが
生活のキスをしている
どこに向かいどこを巡る
どこを巡りどこに向かう
....
ホテルをでてお台場を歩いた
東京タワーが中途半端な距離だ
自由の女神の模型が
寂しさをだいなしにしている
フジテレビってこんなもんかあ
すし好をよこめにビルに入る
....
みのもんたは昼から
朝にも来たもんだから
俺のなかにも溜まってゆく
そこらがタモリとは違う
朝はやくしか
働いてたらテレビは見れない
みのもんたが
苦しいとき ....
青い光のなかを
(俺は孤独だ)
防砂林のむこうで轟音がしている
林を抜けると
(焦がされていた)
いつものおまえだ、海だ
朝の雨の海に泳いだ
ぼんやりとし ....
家の明かり
夜空の光り
夢か愛かの
朝の冷たさ
ため息と
確信の
タペストリ
家の明かり
夜空の光り
夢か愛かの
朝の冷たさ
たどり着いた
彼女のメルヘン
きみのかわいいルール
そのうえで
しずかな有頂天
波紋)近い未来から
糸のように
フェルメールのように
そんな
....
人間関係へたくそなはずなのに
達人のように思われている違和感
逃げ出せないルーレット回っている
頭ばかりくるくるキレて
間違いがあれば素直に謝る術も
身につけている薄っぺ ....
金網のまえに
クルマ乗り上げて
外灯を避けるように
きみを待つきみを待つ
時間どおりには絶対来なかった
忙しいのだそうだ
笑顔だから
すこし素直に寂しく照れた ....
月
雫
光
地
星
エキゾチックな弁当
ふたりは夜を待てないから
愛人弁当は夜食べる
月
雫
光
地
星
食卓 ....
虫が鳴いている
宇宙の鈴の音たてて
星の音色で
鳴いて鳴いて鳴いている
ぼくたちは遥か旅人で
セックスだけではないもので
結び結び結ばれているのだ
宇宙の ....
ホテルの部屋から
まだ働いているビルが見える
黄ばんだ青白いひかりが見える
こころのなかを見ている
それは蟻の巣のようだ
いろんなこころの積み重ねだ
さびしさほどの ....
てっぺんに月が雫、光る
宇宙はしばらく
その運行を変えないで
永遠てやつモノマネしている
涙がこぼれてる
匂いが消えた路地に
オレンジがこぼれてる
きらめく街の夜なんかに
若かったから?
今もそうなのかな?
タイミングなんて大宇宙からみたら
ほんの ....
朝なのに黄昏れている
金木犀も消えてしまった
風がほころんでいる
なんだかさびしい気も?
ヨーロピアン・レゲエ、
中国の愛人の
おかしくなったひとり言のよう
....
金木犀の夜に放り出された
草むらは微熱のメリーゴーランド
まだ知らない湿らせたペニス
困り顔でのたうちまわる
ご褒美をくれてやる
女の髪が口に入る
噛んでいるガムに ....
オレの説明書は
そう、藍いろの空
アンティーク店の
黄いろい光輝く
古本屋のまえに
クルマをとめて
な、気にするな空
藍いろのカルテに
全部書いてある
気をつかっているふりをして
そんなものに踊らさられるのは
嫌だった、嫌だった十月の日々
女も距離をとりはじめたから
昼間のひかりの片隅で
メールで言いあらそっている
....
ためいきの
かず
きんもくせいの
かおり
なにかに
あやまるとするか
オレンジの
ひかりやかげ
おさなくて
かげやしない
つんとする
....
曇り空
九月がいらついて
べつに傘どもが
地面に
こびへつらう訳もなく
訳もなく
ダンディが
涙の女に問いただす
あの海みたいな
....
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