兎の部分
なぜか水色
西の空に
祭りのあとの
白い月
粗雑なだけの
情事には
熱はなくて
確かめる事しかなくて
虚しい
いっぱい汁を出し ....
線香花火のおとたてて
ねずみ幽けき雲まから
まえの方からふわっと
わっとふけみたいな白
フロントガラスにパッ
パッパッパッ線香花火
僕は祈っていたのでした
....
だれにも迷惑かけない
そんなことは
そんな生き方は
どこかにあったんだろうか
ほかのいのちにいとしさ募る
おバカなおいらの風が吹いてる
居酒屋で女と向き合ってる ....
変化のなかに
充満する声、声、声、
それは真理とか、
法則だとか、
唯一だとか、とそう呼ばれ
立体を超えた次元に浮かんでいる
いっぱい買ったら気持ちよかろ
....
ああ、よかった、と思えることに
ありがとう、と伝えたい
そう伝えられることを、伝えたい
スヌーピーの顔してた
おれと交わったあと
そうだ、あいつ
スヌーピーの顔 ....
夫のカノジョは夫の同僚だった
若くてきれいな女なら
わたしこんなに苦しくなかった
夫が恋をしたのは
働くお母さん
だからこんなにわたし苦しい
新聞にあった人生相 ....
うつろだ
世界を壊そうとする者よ
ふうせん
痛いようなふりをした
しあわせって
たとえばきのうの今頃
しあわせって
今みたいな
かなしみのなかった頃
....
真夏の夜
クーデター
けつをのせて
ギターを弾いてやる
きよしこの夜
ギターが鳴いた
カノジョが泣いた
テレビでナイターが
わっと音たてた
商店街でもある坂道は
魚屋、八百屋に
ちいさなレストラン
坂道のしたには豆腐屋さん
冬にもなるともくもくと
おからの湯気を立てていた
ほったらかしの空き地には
....
三鷹をすぎると
一軒家なんかも見えたりした
ビルやマンションのあいだに
空も架かりはじめていた
寄り添うことのできなかったひと
引きずっている訳ではない
じぶんを慰 ....
雪が降る
違う顔した同じ声
どこからか
吐き出されて
スタッカートなワルツ
ハミングで踊っている
どこからきて
どこへゆくのか
叙情は叙事に
叙事 ....
マドンナの最新を聴いて
マドンナに似たひとを思って
そんなひと
たしかに
あいまいに
男は探している
男は開いている
だから
競べられることが多くて
....
ことしは山下達郎より
ジョン・レノンがよくかかっている
ジョンのほうが達郎より
世界観や祈りがあふれている
苦しいときこそ
そばにいるひとを感じていたい
この気持ち ....
夜に続くマーチ
あしたの朝は
おまえのノイズ
消えているか
聞こえているか
12月11日
たぶん5年まえ
ラブホテルで
ほか弁を食べた
きよしこの ....
ジーパンは死人の包帯
渇いた大腿部を
外灯が
曇り空の
なみだのように垂れて
ネオンは
地上で
唯一のひかり
同伴の
女は死化粧
妄想と ....
マーチ
のようなラプソディ鳴らして
この街から出てゆく
台風が
上陸するまえの不安なまぼろし
世界恐慌、なんてそんなもの
バーボン、
グラス、ノイズ、
....
神様の存在は
哲学的な
透明な
冬の日のかなしみ
午前のひかり
埃くさい言葉たち
その反語たち
神様の存在は
哲学的な
透明な
十一月のから ....
冬、このくらいの青い夜
腹痛も心地よく
冷たいハンドルを握る
俺も弱いんだよ
すこし自由に吐き出した
あれは宵の明星か
やさしい気持ちは
はがゆい脱力感と変わ ....
彼女とは
彼のいないときから付き合いだした
彼女とは
なんどかの不実の不実を越えた
彼女から
彼に浴衣を買ってもらったと聞いた
彼がかわいそうで
あなたのこと ....
だれかを傷つけたり
SOSを聞けなかったり
たいせつなひととはいつも
まずい別れかたばかりしている
ひとは事実ではなく、言葉に反応する、
二年まえいったセミナーで覚え ....
山茶花のさいた道
日本シリーズが
まだデーゲームの頃
巨人と阪急の
夕焼けの戦いを見ていた
たき火の匂いが
鼻をかすめる道
赤やら白やらピンクやら
いまじゃ歩くといえば
山茶花のいな ....
オリオンを探す
どかっと淡くきらめいている
それを認めて
ぼくという万有引力について考える
谷川俊太郎が湧き出てくる
孤独について考える
オリオンのきらめき
....
朽ち色づいた
冬野には
朝なのに黄昏れがある
きょういちにち
ひとにはどうでもいいことで
ぼんやり埋められている
すべてが
じぶんに時間を捧げていない
....
きみはわるいおんなだ
いまごろ連絡してくるなんて
ぼくもだめなおとこだ
いまだに思う日があるなんて
繰り返してたかも知れない
どれだけ楽しくても
どれだけ切なく ....
なみだの夜
夜のひかり
俯瞰されて
群青は濃く
きみの着信
会わないよ
ぼくはもう
会わないよ
なみだの夜
夜のひかり
俯瞰されて
....
きみの温度に
ぼくの温度を重ねた
懐かしくて耳鳴りがした
きみと別れて
自由にせつなくなれた
ぼくはえらくなった
きみのことを考える
そんな時間がなくなったか ....
口笛で群青を歩いてみた
ぼくらはまるで孤独で
きみを愛しているのに
きみを大切にできない
さよならの次にぼくは
観念で0を探していた
憂顔で群青を歩いてみた
....
ずらーっと列んだパチンコ台
みんなして座ってる感じで
冬の海、波を待つ
ウェットスーツほどの身の冷たさ
あれイケそう!
パドリング!
波よりはやく泳がなきゃ
....
いつでもよみがえるし
いつでもそこにゆける
天体の運行は
まだ気象みたいに
崩れてないから
五年まえの金曜の夜
冬の星
こんな散らばり方してた
きみ ....
暴力は絶対にだめだとか
戦争は絶対にだめだとか
こういうことに
感受性で答えても
愛と理屈で答えても
夕日が美しいと表現することを
私は思いましたと表現することを
....
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