石垣島で怖かった

一月のぬるい風が怖かった

泡盛を売るおんなが怖かった

苦楽園に住むこともあったっけが

石を探して土を落として

青い洗脳が怖かった

くずれた波が白か ....
肌さむいが水をふくんだ夜だった

水のぶんさむさは何処かぬるかった

ことしさいごの年始の会合のあと

熱気にすこし汗ばんだからだに

夜は心地よくてなにか昔を思い出させた

どん ....
生まれた命のかずだけ

追憶はある

みんな誰かしらの

何かしらの追憶なのだ


この夜も、あの朝も

昼間もあったか、夕暮れもあったか

七千年まえのナイルの少年の

 ....
ここも宇宙だった

空ばかり見つめていた

ぼくも宇宙だった


永遠ばかり見つめていた

未来ばかりを見つめていたのだ!

永遠は机上にあるものではない

永遠とは実在する ....
ちいさな雨が降るね

音のない模様を

フロントガラスが濡れている

それはなんの痕だろうね

形のない法則を

夕方の匂いがこぼれている


きみは夕餉に消えてゆく

 ....
ぼくらはリレーする

きれいごと

というバトンを継いで

ゴールのないトラックを

ぼくらはリレーする


ぼくらは時間に負けてゆく

バトンには実体がなくなってゆく

 ....
エアコンが故障した

だから二階のフロアは

午前の薄いひかりに冷えていた

メーカーに調べてもらうと

コンプレッサがいかれてしまっていた

灯油ストーブをレンタルして

寒 ....
言葉たらずとは

なんの例え話なのだろう

言葉を見つめている

言葉もこっちを見つめている

言葉たらずの愛

目的や嗜好やタイミング

そんなのが合わない

合わない気 ....
オリオン・ベルトが冴えていた

女が男の胸に顔をうずめている

男が女の髪の香をかいでいる

女は男の純朴な好意に茫然としていた

男は女の突然の激情に茫然としていた

夜空に見つ ....
山陰地方の刑務所で演奏したことがある
開演まえ刑務官が所内を案内してくれた
哀しみの影を探そうとしてしまうわたしがいた
風呂場も見せてくれた
それには少し違和感をおぼえた
演奏会がはじまると ....
透明は無ではないのでしょうか

無というと暗闇のような気もしますが

無よりも無なのが透明なのではないでしょうか

透明とは無をも包む存在に思えるのです

最愛を失ったこの胸の穴ぼこが ....
心根にある切実を

切実に灯るちいさな火を

リレーしながら

なにをかへとひとは継いでゆく

そのちいさな火

すべてが純潔だった

なにをかから見つめると

そのちいさ ....
ひかりが冬の風をほどいていた

物かげをみつめながら

たばこの灰を風にながしていた

ふくらはぎには陽があたっている

車にもどることにした

後輪の日なたに雀が

ちょうど ....
失意で街を歩いていた

白が散る夜を歩いていた

涙で白が小さくぼやけて

リラの花の乱舞のようだった

CGでだれかが

からかってでもいるのだろうか


空をさがした
 ....
魔がさす

悪魔がさしてきた訳ではない

かわいいものだ

魔=へびつかい

へびつかいが笛を吹く

へびが笛を吹く訳ではない

ふつうのお話しだ

へびつかい=ぼくら

ぼくらがどこへかと行進する
 ....
あれは自尊心だったのか

あんなことを告白して

あなたの時間から姿を消した


時間の存在さえ

永遠ではないのだ

いつまでも、宇宙が収縮を始めても

愛していたはずなの ....
あなたの心根を信じたい

無関心にも似たそらが

わたしを信じてくれているように

あなたにも

わたしの心根を信じてもらいたい

執着にも似たあいが

いまもあなたを信じてい ....
どこへか向かう階段を

幻視して

それはなにかの行進のように見えたのです


じぶんの本心を見失ってしまいました

一生お話ししたかったけれど

言葉にできないことが多すぎて

お話しできなくなりま ....
つたえたい言葉

のぞきこむようにして

きみと喋っている

意識をすぎてゆく

音にかえて

のぞきこんださきには

詩にもならないちんぷな台詞

ばかり

愛してる ....
ひまわりを思い出す

夏、なにげなく通った街道に

群生していたひまわりを

川沿いのグロテスクなホテルで

ゆっくりと狭い風呂に入ったね

ひまわりを思い出す

黄色でらくが ....
イエス様のお母様であることを天に捧げ

マリア様もまた

イエス様とおなじ聖なる存在になられた

だから

マリア様のイエス様への肉の愛は

宗教画のなかにしか存在しない

いったい肉の愛とはなんであ ....
あなたのそういうところがあたしを寂しくさせるの

仕向けてくれなくても分かっているの

だから知らないふりをして

あたしを理解したりしないで

あたしを理解したり注意したり動かしたりしないで

ぜん ....
愛といのちは似ているかも知れない

どちらも永遠ではないところが

どちらも生きることそのもののようなふりをしているだけで

なにかもっと大きなものの仮の姿のようなところが


自尊 ....
ホテルで本を読みながらたまにAVを見つめている

財務関連の本を蛍光ペンかたてに読んでいる

このての本は猥雑ななかで読むのにかぎる

ファミレスやこんな環境が最適なのである

若い女 ....
あのころの今

こんなふうにしていたから

こうなれたとかじゃなくて

あのころの今も

こんなにふうにして

どう転ぼうとも頑張っていた

暗中模索、徒手空拳でやっていた
 ....
宇宙を模写する

思考を模写する

気持ちを模写する

他者を模写する

意識を模写する

無意識を模写する

刹那を模写する

呪文を模写する

それを貼り合わせて
 ....
風のなかを歩いている

雑踏とおなじくらい孤独だった

見えないところで会話を重ねた

愛は合法的な欲望だ

許された者たちの欲望だ

性の痛みや快楽とおなじくらい

傍観者が ....
きみの傷を食べたい

手にとって口を汚し

きみの痛みと同苦したい

冬の帰り道

きみを拉致しにゆく

きみを殺しにゆく

ぼくらはちがう空の下を歩いている

月の満ち欠 ....
帰巣本能とはなんだろう

なんのたとえ話なんだろう

いったいどういう宇宙を

ものまねしているんだろう


時間は帰巣する

宇宙の果てより始まりのほうに

ぼくは惹かれて ....
昔よく聴いたCDをかけてみた

当時つき合っていた女を思い出していた

精確にいうと

つき合うまえの胸騒ぎを思い出していた

その女にわるかったよなと謝ってみた

今でもいちばん ....
吉岡ペペロ(4238)
タイトル カテゴリ Point 日付
石垣島のおんな自由詩210/1/23 0:34
水をふくむ夜自由詩710/1/22 20:44
追憶自由詩1010/1/22 20:08
ぼくも宇宙だった自由詩410/1/21 22:23
こころよ、帰ろうよ自由詩710/1/21 0:12
ぼくらはリレーする自由詩310/1/20 21:54
春の匂い自由詩310/1/20 0:28
言葉たらず自由詩610/1/19 22:24
オリオン・ベルト自由詩110/1/19 7:32
鏡の中から自由詩7*10/1/18 0:07
神戸から思うこと自由詩1010/1/17 15:02
火のリレー自由詩810/1/16 21:21
冬のひかり自由詩710/1/16 18:45
旅をする光自由詩410/1/15 1:03
へびつかいたちの行進携帯写真+ ...010/1/14 22:23
告白自由詩3*10/1/14 22:02
心根を信じる自由詩410/1/14 20:20
葬送携帯写真+ ...210/1/14 16:30
つたえたい自由詩610/1/14 0:32
ひまわり自由詩610/1/13 3:36
肉の愛携帯写真+ ...310/1/11 21:38
知らないふりをしていて携帯写真+ ...210/1/11 20:37
愛といのち自由詩610/1/11 15:12
彼女の子宮自由詩310/1/11 12:00
俺のドライビング・フォース自由詩210/1/11 10:35
模写のモザイク携帯写真+ ...510/1/10 17:40
風のなかを歩いている自由詩210/1/10 15:08
哀歌自由詩310/1/10 11:52
宇宙のものまね自由詩310/1/10 9:35
冬の陽自由詩310/1/9 10:26

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