風化させまいと頑張っている
女々しいもんだ
風化させようと頑張っている
勝手な気まぐれ
残骸なんてどうせこんなもん
食事くらいなら断るほうがしんどい
夜風くらいなら手を離すほうがめんどく ....
哀しかった夏
八月もさいごの日
ぼくのこれからを示すように
ひとりぼっちだ
車のなかで夜
なん時間も過ごすようになって
もうどのくらいたつだろう
....
俺はもう一生
ひとにかわいいなんて言わない
光よ、
たのむから返事をしてくれよ
脳をだまして
こころを騒がす
光よ、おまえは脳をだますのか
こころを騒がせるのか
俺はもう一生
ひ ....
テキトーなことを言って
ごまかしているつもりになっているのだろうか
そういうひとを叩きつぶすために
数年まえまでのオレは生きていた
今は
今は煤けたおっさんになった今は
テキトーなことを言 ....
前に進むのに
どうしたらいいのかわからない
前に進むのに
おまえがあたりまえにいてくれた
前に進むのに
どこへゆけばわからなくなった
はしごを外された訳ではない ....
6月の中旬
いつもと感じが違うメールがあった
いつもだったら
<いまおきた>だったのが
<いまおきましたよ>だった
ぼくは勝手にひどく傷ついて
それから
<〜 ....
もうずっと充たされないだろう
ひとのしあわせは願えても
ひとのしあわせは喜べないだろう
もうずっと
充たされることはないのだから
こころから
愛しあっていた
....
アドレスを教えてくれた女に
ふっと
特急列車みたいになって
連絡してしまうような感じで
さっきGoogleで
陸前高田市を見つめてしまった
油断していた
何年もまえの風景を
見つめるつ ....
恋は永遠の存在を教え
永遠なんて存在しないことも教え
この世に<ただひとつ>があると教え
<ただひとつ>なんてないことも教え
ありふれた茶番劇を演じ終えると
また
おなじように
ぼくらに ....
もう二ヶ月も別れている
そのあいだ
ふたりはそれに慣れてゆく
ありふれた愛のおわり
もう戻らないこころ
もう届かないことば
こうしたら
狂ってしまうという ....
電気はちゃんとつけているか
テーブルは片付けてあるか
新聞はまいにち捨てているか
羽をぬらしてふるえていないか
冷蔵庫にはなにか入っているか
人間関係はうまくいっているか ....
あの温度のなかで
溶け合いたい
すなおな声出したい
それを聞き合いたい
溶け合いたい
あの温度のなかで
指が触れると濡れている
質問に頷かせて愛おしむ
....
はやく死んで欲しいと思うのは
長生きして欲しいと思うのとおんなじです
長生きして欲しいと思うのは
はやく死んで欲しいと思うのとおんなじです
どうせ価値ある一瞬です
コ ....
朝起きて君を思う
○ち○ち○で君を思う
朝日に赤が
ひっそりと
屹立
ひかる
だい好きだ
あいしてる
朝起きて君を思う
トイレにて精子発射す
ごめんな
今から
喫茶店でも行く ....
悲しみで張り裂けろこのからだ
遠くで雲が泣いている
からだを裂いて雨粒を落としている
悲しみで張り裂けろこのからだ
愛するひとなら耐えてみろ
愛するひとに同苦しろ
....
雨が降る
そこは傘をさせる場所になる
悲しみがある
でもぼくにはもう
感情をあらわせるひとはいない
雨が降る
そこは傘をさせる場所になる
だれもあやのことを
あやとはよんでいなかった
それにもめげずにあやはあやだった
あやはなんでじぶんのことを
あやとよんでいたのだろう
あやのぼくがクラスメートだったなら
せんせえにおこら ....
悲しいことをぼくにください
悲しいことならいくらでもください
ぼくはまだまだ大丈夫だから
まいにちシミュレーションしてきたんだ
いろんな妄想で
たくさんのこころを痛め ....
憎かったりいじらしかったり
醜かったり優しかったり
ありがとうが用無しだと聴こえたり
ただひとつの切実のように聴こえたり
今さ
おまえの手紙を見つめているんだ
....
あやは
こんなところにいるんかな
ぼくは
てのひらのちをみつめてる
かばん
せおっててきにむかってく
あやは
あおいいろすきやったもん
かえせ
かえせかえせかえせかえせ
しろい
....
落雷と白煙の雨が降りつづいていた
蛍光灯に照らされただだっ広いフロアで
わたしは暮らしやお金の為に働いていた
セシウムが含まれているかより
帰り道にはやんでいるかを考えていた
出力した資料 ....
雲が
うえを向いている貴女の横顔
話かけてもいいか
さいきん
おれな
ドアとか扉とか
くぐるたびに思うねん
ドアとか扉とか
くぐるたびに思うねん
おれ成長したよって
雲が
う ....
男としてそれはとてつもなく寂しいことだ
ああ、せつない
それは煮えたぎる憎しみにもかわるだろう
情熱を信じてもらえなくなれば
いのちの交換なんてできなくなる
男と ....
平気なことばかりなら
忘れることもできたのだろう
傷つくのがこわいのは?
たいせつ過ぎる人だから
平気でいられないのは?
ずうっと1番だったから
平気なこと ....
暗黒宇宙の片隅で
応答セヨ(今もいまふたりなら
二人は銀河だった
仲良しだった(今東京
暗黒宇宙の片隅で
応答セヨ(今もいまふたりなら
二人は銀河だった
彼女を思うと彼女のまえにゆけた
テーブルにまだ開かれていない新聞が置いてある
日付を見て三年後の世界にいるのだとわかった
おれはおれが死んでしまってから
三年もたった世界にもど ....
あんなに安らかだった
会うとさよならに傷ついている
こころが荒れてゆく
怖い夢を見てしまう
こんなに好きなのに
あんなに安らかだった
会うとさよならに傷つい ....
母さんぼくは
きょう会えなくなった理由を電話で聞いた
景色の一点を見つめるようにしてそれを聞いた
大好きやけど、ずっと一緒にはおられへんやろ、会いたくないのわかるやろ、
ひらが ....
に
にこ
ツー
ふたり
ふたつ
2という数字が好きだ
きみが教えてくれたんだ
だからナンバープレートも
暗証番号も
2という数字ばかりを入れている
に
にこ
ツー
ふたり ....
なんだか泣きそうになりながら
駅に向かおうとすると
おおつぶの雨が降ってきた
夕立だ
タクシーをとめ四ツ谷まで走る
ふたりで歩いた道を横目で見ながら
タクシーを降りると雨はやんでいた
そ ....
55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95
0.4sec.