香ばしさと苦みがウリの豆を焙煎してもらう
双眼鏡で遠くを見るような休みの日
地球人を演じて死ぬまで生きている
水色を繰り返していろんな音楽奏でていよう
山の上の青い空濃くて ....
さいごの蝉が
真夏のふりをして鳴いていた
この坂は高校のときあがっていた
風が吹いていて
UFOみたいな雲がどきどきした
ぜんぶはぐれ雲だ
ぜんぶひとつの空だ
....
今年さいごの蝉が叫んでいた
地球さいごの涙が溢れていた
時計はもう戻ることはないのだ
だから哀しみ導いてゆこうか
せせらぎに小石の色
真っ白い月に青い影
海にささや ....
女と女の親戚と三人で喫茶に入った
そのときの女のやわらかな目とちからのぬけた肩や背中を
今日はなんども思い浮かべてしまう
あのときぼくは女の血族だったのだ
女もそう感じてい ....
少女の真剣、少年の腕白
ぼくらは
そんなふうに
いまをあるいていた
ぼくらは
そんなふうに
まちをみつめていた
少女の真剣、少年の腕白
きょうもいくつか裏切られ
それでもきょうは平穏だった
この夏スーツで通した俺じゃないか
たとえ悪意があろうとも
悪気はないんだ仕方がないんだ
日々の試されに
逃げず ....
ちいさな茶色いケーキに
彼女がろうそくを燈した
それが光のなかで赤あく見える
あでやかなせつなさが
いきものみたいだった
ちいさな茶色いケーキに
彼女がろうそくを燈した
それが光のな ....
岡山駅でのぞみを待っていた
あいにく俺は希望だらけで
岡山駅でのぞみを待っていた
むかいのレールスターは雨にたたかれていた
このまま神戸にもどり女の部屋にゆく
むかいのレールスターは雨にた ....
黒いアスファルト
赤と白
テールランプとヘッドライト
淋しい魚はどこにいる
愛しいあの娘はどこにいる
あなたのメルヘン雨に濡れてる
夜は暗いよ朝が辛いや
....
海も山も世界も隣国も愛するひとも
平気な顔をして生き延びてゆけばいい
そののほほんとした安らかな幸せを
祈れる自分になることだけが
今のところ唯一の
絶望しないで生きてゆ ....
空気よりも
もうひっかかりがない
永遠なんて
刹那の妄想なのだろうか
それともまだ
出会えていないだけなのだろうか
世界で一番なんて
数えるのが邪魔くさかった ....
睡眠もそう
食事もそう
人間関係も
得意も失意も
喜びや悲しみも
利他やエゴも
愛も嫉妬も
なにものかへと向かってゆくには揚力がいる
この揚力をコントロールすることが必要不可欠
た ....
布団にもぐりこみ女の胸にしがみつきながら
それでイク二十も歳の離れた肉で
傷ついたこころや精神は洗い流せるだろうか
二十も歳の離れた女に
ネットでバイブを買わせた
み ....
阪神芦屋から山側を眺めるのが好きだ
芦屋川から山にかけて
円満な景色がほっこりと浮かんでいる
ノイズだらけのイントロにぐちゃぐちゃにされた等身大のぶざま
意味みたいなからだ ....
真夏のような天気だけれど
窓辺からは空に
夏にはなかった濃い青が覗いていた
箱に入れられたようだった
ぼくらは黙って暇をつぶしていた
たいして暇でもないのに
ず ....
世界はこんなに絶望的だ
ひかりがこんなに存在しているのに
俺を見捨てたひとはなんでみんな
金銭的にも人間的にも
悔しくて寂しいことになってゆくのだろう
世界はこんなに絶望的だ
ひかりが ....
前がグリーンからどくまで
アイアン一本たまに素振りなどしながら
青空の宇宙のところ眺めていた
(昨日まで)
気に食わない奴らがのほほんと
幸せなふりしているのが気に食わなかった
(昨日か ....
一枚の言葉たちが生んだ
大人だから言えないことって
表面ってどこにあるの
そんな甘えたり擦り寄ったりは
大人だから
大人だから
傷つけたくなかった
さよなら
もしもし
またね
じ ....
だから彼女は呪文になったんだ
いまじゃ音だけになっちまったけれど
傷つくたんびに口ずさんでいる
彼女はおおむね優しかった
おおむね面白い発見をしてくれていたし
おおむ ....
愛するひとが俺いがいに
楽しいって言ったり
安らかに甘えたり
メルヘン守ってもらったり
面白いこと発見してみせたり
世界でいちばん大切にされたり
そんなことくらいで ....
きょうはどないや
おまえの宇宙の出来栄えは
なあ?
大好きやで
人生ってもぐらたたきみたいや
ずっとたたいてんねん
たたかれてんねん
未来は変えること出来 ....
奴らだって音に
気持ちをのせているのだ
無意識にかも知れないけれど
奴らも気持ちをのせているはず
無意識なぶんかえって根源的な
奴らも気持ちをのせているはず
奴らだって音に
気持ちを ....
あの日以来
ぼくらは国家的大義を伴った目標というものを
久しぶりに取り戻せたのではないか
傍観者ではいられない
そのことに感謝していた
夏のあいだずっと
ぼくは ....
画廊でブラマンクやユトリロやルオーを眺めた
地下鉄と環状線を乗り継いでやってくる女を待っていた
待ち合わせ時間が迫っていた
しかし慌てて地下駐車場に向かった
ダッシュボードからコンドームを四つ ....
そうだ
禁煙なんだ
脳が気持ちよかっただけなんだから
魂ではなかったんだから
禁煙なんだから
生きているあいだ
ずっと
禁煙できてるひとなんか
いっぱい ....
ぼくの精神は
いまも中二の秋でとまったままだ
実力テストが終わって
文化祭の準備で部活もなくて
高校生が制作するモザイクを手伝っていた
肌色のところたくさんちぎっとい ....
あの日
世界が一様に
劣等感を持った
でなければ911以降
あれほどの性急な
清濁の認め合いは
なかったんじゃないか
あの日
世界が一様に
....
空港のインフォメーションを知らせる音がする
人生はひとつの感傷旅行のようなものだ
ぼくは何処へも行きたくなかった
みんな普通に歩いている
それが羨ましくて淋しかった
ぼく ....
鳥が啼いている
黄金色の影が
そこかしこに
あした晴れるかなって
胸の痛みが汚れている
鳥が幻のふりをして
地球の影絵に落書きする
鳥が啼いている
黄金色の影が
そこかしこに
....
この夕暮れの雲が
ルドンの色彩で描いたシャガールの
女性の像に見えるのはなぜだろう
こころは世界と
こじつけあっていた
手を見つめているあなたに見えるよ
ものま ....
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