そうだ
中学のときも
ぼくは突然友達に無視された
どこかで話し合われたのだろう
あきらかに悪いのはぼくだった
だからこういうときの
さ迷い方には慣れているはずだった ....
カンニング竹山がいた
おっさんというオーラは出ていた
竹山さんだ、というひとはいたが
立ち止まるひとはあまりいなかった
メガネをかけた女の子に
畳み掛けるように喋っていた
撮影がおわると竹 ....
サンジャポを久しぶりに見つめていた
日曜の午前の空には雨雲がひかっていた
田中みな実と藤森慎吾はお似合いだと思った
なんでかなと考えてみた
ふたりともほんとはこんなキャラじゃな ....
検査が終わったら美容院に行こう
きょうの予定にふたつめのイベントを入れる
夜はいっしょに食事をする
今朝の地震は最近のいつものとは違った
浜通りが揺れずに山梨が揺れた
....
帰れる場所なんてなかった
みんなを傷つけた報いだろうか
果たして帰れる場所なんて
最初からなかったのではないか
一人で楽しいことや面白いことを
見つけられる天才だった僕じゃないか
帰れる ....
摩天楼のした
お伽話の森のなか
田園の光のそばで想いを断って
何が辛いのか切実に見えてきた
大好きだから
幸福を祈らずにはおれないのだ
そこに僕が
いては ....
旅の空は見上げなかった
前ばかり見ていたのだ
天体の住む街でボクは
まだ指名手配されない
テロリストのようだった
とにかく自由になれたのだ
信条のため
殺 ....
新幹線がトンネルを抜けると雪国だった
夜なら夜の底が白くなっただろう
白い雪など見たことがなかった
雪はいつも汚れていた
灰色であったり黒が雑じっていたり
雪は夜の底でしか白くはならないのだ ....
よわくてつよい
ひまでいそがしい
いきてあいしてたたかっているんだ
ぼくたちは
いきてあいしてたたかっているんだ
某地有人
誰かがどこかで
雪かきされなかった雪が
日陰で凍って
ひ ....
冬夜のアメリカ大使館
湿っぽい澄んだ星空が覗いた
ビル群の明かりのなか
棲息する命たちが星のようだ
星とはなんだろう
唐突に現れる別れのようなものか
それは無限 ....
花火のようなものを幻視した
こぼれる火花は涙のようだった
熱いはずなのにぼくには涼しかった
そうだ、成熟した孤独を生きてゆくのだ
なにもかもを破壊してしまったよ
ぼく ....
なんでも円高のせい
馬鹿みてえだ
世界中の製造業に必要な
コアパーツをつくってんだろ、この国は
それなら世界中の製造業だって
円高で困ってるはずじゃねえか
要は世界 ....
小泉を選び
民主党を選んだ馬鹿どもがまた
増税は仕方がないとか言い出している
小泉も民主党も選ばなかった俺なら
毒づいてもいいだろう
事業仕分けも頓挫して
歳出だけ ....
iPadでYouTubeを聴いていた
狭苦しさのない珈琲店でぼくは誓っていた
いちばん欲しいものを手に入れさせて下さい
もう二度とあのひとと連絡をとりません
ぼくは土下座するように祈っていた
....
からからの雑巾でも絞ればでる
これは経費削減の真髄をついた言葉だが
愛というものもそんなものかも知れない
ただ大切なことは
雑巾なら絞り手、愛ならば伝え手
つまり行動する ....
あなたにされていることを浮かべていた
生きたままナイフで切り裂かれるようだ
ぼくもおんなじことをしていたのだろう
あなたは戦線を離脱してしまったけれど
ぼくはなんとか踏み留まって堪えている
....
ジンクス
それは運命学それは
統計学だ
失意の回避と
得意への道筋
ジンクス以外に頼るものがあるとすれば
それは愛だ
ぼくは信号を守る小学生だった
....
いつ墜落するか分からないエレベーター
そのなかにいるのは不安ではない
あふれる愛の受け容れさきがあれば
なーんにも怖がるものなどないのだった
楽しくさえもあった
無防 ....
雪まみれになったあなたの道
清く浄くつづいて
それはやがてふたりの道にもなるだろう
会えないより
会わないほうが
大好きより
大好きでいられる
紅茶の ....
砂浜にはガムが落ちていた
それを鵜飼順平は拾いポケットに入れた
砂にまみれて湿ったガムが太ももをころころとくすぐった
鵜飼順平は波を見つめた
今日の波はいい波ではなかった
....
鳩が二羽しかいないことをアマリアはあらためて不思議に思うのだった
ここにはカマンヌとスダーイとアマリアの三人がいる
ということは鳩は三羽いなければならないのだった
そんな当たり前のこ ....
国が国債を刷り続けても
みんなが金持ちになれないのは
金儲けの方法を知らないひとが多いからではない
人口ボーナスが低いからでもない
富める者も
そうでない者も
身の ....
抱けない女を愛する男なんて
不健康なオスか健康な肉親ぐらいなものだ
アニメやアイドルに忘我する不健康な男たちなら
抱けない女であっても愛することにど真剣でいられるであろう
が
....
日本で二番目に高い山の名を言えるひとはあまりいない
このことは一番以外意味がないというGE的経営手法の説明によく使われる
しかしながらこのことはGEには正しい事実であっても一般的には正しい ....
ぼくは頭がいいから
頭でひとと別れられる
ぼくと確かめ合うと寂しくなるなら
ぼくを捨て生きる練習をすればいい
ぼくも練習を開始する
ぼくは頭がいいから
そういう気持ちを重ねてゆく
ぼく ....
ぼく人間やねん
神様めざしてる人間やねん
それが創作の、妄想の原点やねん
辛いことも
苦しいことも
孤独も
虚しさも
ぜんぶ飲み込んで
それでもひと ....
朝どこかで
読経の声がする
一日のはじまりの
静かの時間に
慎ましやかな叫びが
聞こえてくるのだ
明日への祈りや過去への懺悔
今を強化し越えてゆこうとする ....
ぼくを遠ざけ
じぶんを守ろうとする
愛しいひとよ
ぼくは自分を
守らない事であなたを
愛そうと思う
それしかないから
それがあるから
頑張るんだ
....
一人じゃないよって言うけれど
一人じゃないのに孤独だよ
だから
一人じゃないよなんてまぼろしなんだ
でもそれでも
好きという気持ちが残るんだ
あなたのために存在したい
ずたずたになって ....
森のなかにその広場はあった
その広場にだけ光が降り注いでいた
広場には
どうしても二つ食べたくなるホットドック屋があった
ホットドック屋のそばでは
サッカーに興じる者
ベンチから立ち上が ....
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