コンタクトレンズをしようと思って目の中に入れようとしたらそれはテントウムシだった 足を縮めてまるで本物のコンタクトレンズのように見える
 僕はきゃっ と驚いてテントウムシを落としそうになった 僕は ....
 僕は孤立している部屋でノルウェイの森を読み その主題歌を聴いている
 本の世界に吸い込まれていくような歌だ
 よくここまで忠実に表現できるなと思う
 僕は死んだ
 この暗闇の中で生きていかな ....
 僕は夜遅く ドラマチックレコードを聴く
 布団の中に潜りながら涙を流す
 あの頃の記憶が蘇ってくる
 僕の膨張した心を絞り出して涙が出てくる
 雨に沈んだ森
 僕は君の作ってくれた様々な布 ....
 6月の京都の雨の暗い午前中に縁側で印象派の絵を描いている 庭には草木が生い茂っていて屋根からぽつりぽつりと雨が垂れている 僕はそれがやけに気になる 草木の湿った匂いがする 居間には僕の描いた絵画や印 ....  動物園は罪を犯した動物達の公開刑務所だ
 罪を反省しないで入園者を威嚇する凶暴なままの動物もいるし 後悔して改心し忠実な大人しい動物もいる
 公開することで生物のモラルを向上させる為である
  ....
 北アメリカの森林地帯に生息するアメリカクロクマ達は今日もそよ風に吹かれながら何かを聞いている
 みんなが春の陽気に包まれて 幸せに暮らしている
 アメリカクロクマ達は余計な分の餌を獲らない 大自 ....
    


     ? 自殺



 気がつくと僕は校舎の屋上にぼんやりと立ちすくんでいた。どうしてかは分からないが無意識のうちに酸化が進んでひどく錆び付いた柵を乗り越え、今もまだ長 ....
 1月の金沢の街並みは僕に永遠の安らぎを与えてくれる
 故郷から遙か離れたこの地で
 僕は痛め傷ついた心を癒している
 まだここに来たばっかりで 吐く息は赤い
 僕は一日のほとんどを眠り 目が ....
 何の為に生きるのか その理由が知りたくて
 僕は昔君に聞いたんだ
 君の横顔は美しくて
 僕はあぁこの横顔が見たいから生きているんだな と思った
 でも君が老いていくのは嫌だった
 僕はま ....
 僕の仕事は重罪を犯した人間を死刑執行人として処刑することだ
 とても責任が重い仕事だ
 今日も刑務所に罪人がやって来る
 ひょろっとしていて猫背で全身が青白く目玉がぎょろっと出ている男だ
  ....
 誰も寝てはならぬ さもないと死神のトゥーランドットがケタケタと白骨の顎を鳴らし笑いながら大きく鋭利な鎌を振り上げて魂を奪ってしまうぞ
 さっそく眠り込んだ者がいるな ほぅ 狐の親子か トゥーランド ....
 輪廻しない世界では君に逢える?
 それまでに僕はなんとしてでも全うに生きていかなければならないんだ
 君は自殺したから地獄道行きかな?
 三界・六道を永遠に輪廻転生し続けていつの日か
 解脱 ....
 全身を駆け巡るこの得体の知れない衝動は何だ?
 体が熱い
 道路がビル群が無数の車の黄のヘッドライトと赤のバックライトの光の大河が視界に飛び込み映像が停止し幾つものトライアングルになって飛び散っ ....
 今日は君が診察に来る日だ
 医者である僕が患者なんかに恋していていいのだろうか?
 神様は恋愛は自由だ と教えてくれたので いいとしよう
 君と僕とは年齢が50も離れている
 君から見れば僕 ....
 遠くから早朝の街のざわめきが聞こえてくる 僕は早朝の東京が好きだ
 光化学スモッグと酸性雨の詰まった雲とその他諸々の物質 化学物質の無限構造になっている東京の覆われた空 特に排気ガスで空気が汚れて ....
 あの年の冬は雪が少なかったなぁ
 と記憶の中であの年の風景を思い出して1?積もった雪の上を踏みしめたりつま先で地面で穿り返したりしている
 自分の部屋から眺める外の景色は普通なのだけれど 毎回毎 ....
 幻聴 それは孤独な僕には良き話し相手さ
 灰色の荒野には凍り付いた骸が地平線の向こうまで続いている
 僕はその真ん中に胡座をかき 両手を合わせて宇宙から風に乗ってやって来る煩悩を心に取り入れてい ....
 まだ興きたばっかりの国同士が争っていた頃
 僕はある国の一下級兵士の息子としてこの世界に生を受けた
 子供の頃から疎開が絶えず 友達も将来は兵士になって国の為に尽くすと教育されていた
 僕は戦 ....
 朝なのに彗星の流れる音がした
 朝の森閑たる雰囲気を突き破り
 僕の家の隣の道路を通っていった
 それは自動車の奇妙な睦月の風を切る音だった
 一つ大きくプシュー と頷いて バスがアイスバー ....
 木に登った 景色が見えた
 君の街並が海岸に沿って大きく左にカーブしている
 僕は時間のことを忘れた すると本当にこの世界から時間は無くなっていった
 ここの眺めは最高だ まだ昼ご飯を食べてな ....
 午前2時を過ぎた
 今日はクリスマス・イヴではないのに
 クリスマス・イヴの雰囲気がする
 僕はパソコンの前でキーボードを打っている
 少し横に向くとムードに飲み込まれそうになる
 僕のい ....
 センター試験 前日の夜
 僕は父と試験会場である医大を下見しにやって来た
 白の車をただっ広い駐車場に止めると車から降りた
 大学内は無人だった
 外は手足顔が凍てつくほど寒く 僕は思わずフ ....
 スクランブル交差点の真ん中で仰向けになって倒れた
 人々は僕を避けるようにして交差点を渡っている
 信号が赤に変わった
 地獄を渡りきった人々は僕のその様子をじっと心配そうに見ている
 天国 ....
 地球の人々は夜6時に起きて朝6時に眠る それに背く者は刑務所に入れられる
 世界の王様が考え出した新しい掟だ
 どうしてそんな掟を作ったのかというと 王様が夜が好きなのと 生まれつき夜行性である ....
 下肢の無い僕はサーカスのピエロになりたくて 物心ついた時から 毎日車椅子を動かせて街に出て大道芸人の先輩の隣で滑稽なメーキャップとお母さんが作ってくれた服装でパフォーマンスの練習をしている
 車椅 ....
 君に逢うために生まれてきた 夢の中では隣にいるのに 目を覚ますと君はいない
 僕は必死になって夢を見ようとする しかしなかなか夢を見れない
 僕は失望する そして君のいない空洞を抱き締める 止め ....
 実に心地良い時間帯だ
 僕が瞼をゆっくりと閉じると 世界の重みが瞼の上に乗っかる
 それで僕はとろりとした透明な水の中に浸ることができる
 僕は息をしながらプールのような底で静かに眠っている
 ....
 夢の中にあった電話帳に載っていた電話番号に夕方に電話をかけてみたらなんと君が出てきた
「あなた夢の中の電話帳を見たのね。改めて言うことじゃないけど、夢の世界っていうのは全人類に共通した世界なのよ。 ....
 昔或る国が或る国を占領した 国民全てが捕らえられ 牢屋へ入れられた
 占領した側のお姫様は牢屋を見回っている時に 占領された側の王子を見た
 それは一瞬のことだった しかし永遠のものとなった お ....
 遠くの景色ばかり見る骸骨 人形
 ぺんぺん草が生えた土地にぽつんと一軒だけ立つ 露店と店屋
 この店は主に肉体を無くした魂や影によって賑わっている
 この近くで大きな戦争があった
 大勢の戦 ....
はじめ(257)
タイトル カテゴリ Point 日付
コンタクトレンズテントウムシ自由詩6*07/4/20 4:04
ノルウェイの森自由詩2*07/4/19 3:41
ドラマチックレコード自由詩9*07/4/18 5:27
雨と目玉とブッダと空腹自由詩5*07/4/17 5:30
冬の動物園(動物の公開刑務所)自由詩4*07/4/16 5:29
涙とクマの道自由詩6*07/4/15 4:49
僕は神様散文(批評 ...007/4/15 4:10
金沢の情景自由詩2*07/4/14 5:39
ループ&ランダム自由詩5*07/4/13 5:30
死刑執行人自由詩12*07/4/12 5:36
誰も寝てはならぬ自由詩8*07/4/11 0:06
Re:NNETENSEI〜人生ゲーム〜自由詩2*07/4/10 0:09
タナトス自由詩4*07/4/9 3:06
プシユヒヨ・アナリユーゼ自由詩6*07/4/8 3:48
空と東京都庁と性欲処理場とベーコン自由詩5*07/4/7 5:24
愛し君との想い出自由詩5*07/4/6 6:10
いつかブッダになれたら自由詩4*07/4/5 6:10
スジャータ・マリア自由詩2*07/4/5 6:10
朝の傾聴自由詩1*07/4/5 6:09
埋葬自由詩3*07/4/4 6:09
午前2時のクリスマス・イヴ自由詩8*07/4/4 6:08
センター試験 前日の夜に自由詩3*07/4/4 6:08
淡淡しい青空自由詩4*07/4/3 6:08
電気の無い世界で自由詩6*07/4/3 6:08
僕はサーカスのピエロ自由詩5*07/4/3 6:07
夢で逢いましょう自由詩4*07/4/2 5:56
AM6‥00 または実験的感覚的その5[group]自由詩2*07/4/2 5:55
自由詩2*07/4/2 5:54
お姫様と王子自由詩4*07/4/1 5:54
肉体屋 またの名をヤドカリ屋自由詩8*07/4/1 5:53

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 
0.09sec.