お酒が飲めない体質だと気付いたのは
まだ若い二十代の初めだった

看護婦さん達の飲み会に誘われ
お目当ての女性も参加することを知ったから
精一杯のお洒落のつもりで
当時
ステージで着てい ....
もうこれで充分だとでも
言うのだろうか

まだだ。まだなのだ。

米が無いことを嘆き呟けば
芋や南瓜が60kgも届いたじゃないか

ふた月を米無しで過ごすことに
愚痴を溢せば
30 ....
声帯の下から胃の入り口まで癌が拡がっていると
入院して一週間目の兄が一本目の点滴を受けながら
病室で静かに語る

声帯が大丈夫だったことに安堵した様子で
芸大の声楽科に入って声楽家として
 ....
 ぐるゥり山に囲まれたこの村だでぇ、こん時期ンなれば、ホレ、あの屏風山から山おろしが、『ごおごおっ、ごおごおっ。』っての。ソラ、屏風山のずっと向こうサ白むくの「せせらぎの峰」に寄り添う様にセ、おっきな .... 婦人服リサイクルの店「るうぷ」は
九年目で十年を待たずして
閉店せざる得ないことになった

彼女の夢の一つが消える

二台あった軽自動車も
彼女の車は手放すことになった

税務署から ....
すぼまって逝くように
夕闇が押し寄せてきて
怯えた心が微かに震え
満月を待ち焦がれてる

懐かしい古い唄を口ずさみながら
それでも寂しさを追い払えない
それは誰のせいでも無いことぐらい
 ....
まぶしいくらいの
あついひざし
・・・・のはずが
なんとも
すきとおったそら

たいように
ちかづこうとせのびしても
のびていないせたけ

みな
あたりいちめんで
えがおを
 ....
繁殖期を過ぎた蝉が松の林に転がっていた。

繁華街の馴染みのライブバーで本当はテレキャスが欲しいんだけどなんてことを言いながら見た目は派手だけれども実は安物のアコギを抱えた若者が今夜のライブに精一 ....
紅い金魚をお祭りで買ったのは
小学校のとき
本当はミドリガメが欲しかったんだ
けれども
最後まで言えず仕舞いだった

金魚ばちに一匹の金魚は
夏休みの終わりとともに
死んでしまって裏庭 ....
うむmmmm・・・・
胸が痛むなぁ。

君はある種のタイプの人を
「ブラックな話題」として
いつまで生け贄の羊を
捧げるつもりのだろう?

仲間になる儀礼と自身の保身の為に

君の ....
ほんのさささいなことで
まほうびんをわってしまった

あの頃は
長屋の辻にある共同の井戸に
水汲み用の手押しポンプがあった
木綿の濾し袋が先に付いていて
最初に水を汲むには
呼び水を入 ....
北海道の大地で
暑さにじっとりと
汗をかきながら
見上げた

夕空にひつじ雲
数え切れないくらいに
血まみれの羊たち

この群れの中にも
羊飼いは
居るのだろうか

野に住む ....
優しい嘘 平和を願う 雨だれの音は寂しく 去ってしまったあの人は、拙文に対しても
作品として本質を見出そうと温かく優しい眼差しを以って
努力して読んでくれていました

去ってしまったあの人は、現代詩が成立するには
作者と読者の双方に ....
確かなこと
など何処にも無く
春だ
と思った時には
もう すっかりと
夏でありました

例えば 野良犬を
叫び 慎ましく月
を 口ずさむ
まるで詩人

であるかのような

 ....
あたし一生、結婚なんてしないわ。

三日月に乗って夜を旅する
風の冷たさ温かさ
満月なんかじゃダメなのさ



10円玉99枚を用意して
告白の為にボクは
電話ボックスを探してた
 ....
泣けないボクは考える

(瞳を想う 唇を想う)

言葉に出来ないもどかしさは

(指先を想う 首筋を想う)

何なのだろう

(肩を抱く 胸に触れる)

悲しいのか 苦しいのか ....
噴水の水が初夏の光に輝いています

少し汗ばんだ笑顔が眩しかった

指文字の「ら」を示しながら
クロスフィンガーサインの意味を
教えてくれた。
 

橋のたもとで

待っていたの ....
夢に触れて憧れを育みながら
しなやかで たおやかに
言葉が歌になるまで
幸せな時間を過ごせること

渇いた希望にもどかしい争い
求めるばかりの全てが
繰り返しながら問いかけて
切なさ溢 ....
隔てられた 闇の空に  瞬く星は 儚くて

・*・〜・*・〜・*・〜・*・
5/29「自由詩」につづく
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=211219 ....
世知辛い社会の中で
妬んで 憂いてたら
かすかで ほのかな
優しい温もりに 気付いたり
 
やるせない世界の中で
俯いて 人込を抜けられず
愛に縋り付いてみたり

季節に流されながら ....
しなやかで たおやかに
年を重ねてきた はずだった

細かく 文字が
震えるように なったのは
いつから だろう

なだらかな 線を描くことが
できない

文字がかすんで 誤読が増 ....
伝わらない言葉でしか
想いを表せないことに
気付いた夜


意見の違いを
言い争えず黙る
気まずさ
だいじょうぶ まだまだ いける

やわらかに しみこみ
やわらかに とけゆく

これでも いい もっと もっと
それでも いい だいじょうぶ 

だいじょうぶ

はるの ほんのすこ ....
めぇだば
いたやんどこさの
おんちゃだべさねぇ

すんばらぐ
めなんだら
よぐさもはぁ
おがったもんだでなぁ

まんだ
ごんじょぱって
おどっさ
おがちゃのえごとも
あちゃむ ....
思いがけない虚しさを 
変わらぬものは
いつまでも 
空を隠した雲でさえ 
雨が降るまで気付けない

寂しく笑う心にも 
変わらぬものは
いつまでも
闇を照らした光さえ 
夜が来 ....
桜が咲き始めた陽だまりの庭
ゆるやかな陽射しに
温かで風の強い春の喜びの日を
過ごせたはずの一日


咳の止まらない夜は長く

いつもなら枕元にあるはずの
サルタノールを
置き ....
もう三十年も前になるかなぁ
当時、私も若かったから
オリジナル曲なんかを作って
弾き語りをしてましてね

倶知安町のフォークシンガーで
みきょうさんと同じ苗字で
「板谷」って知りませんか ....
宮本クンは
バルタン星人の真似が上手かった

大友クンは
キューピーってあだ名だった

及川クンは
養護施設から通ってきていた

学校の遠足で藻岩浄水場に行った時
自由時間に伏見稲 ....
すったらこと、やめてまえ

いつまでも
からっぽねやみの
しらみたかり
えんたことするなや
板谷みきょう(368)
タイトル カテゴリ Point 日付
下戸遺伝子自由詩5*10/12/6 23:16
まだだ。まだなのだ。自由詩5*10/12/5 20:09
明治製菓のアポロチョコレート自由詩5*10/11/30 2:12
鬼になった子供(鬼吉と春一番)[group]散文(批評 ...010/11/25 0:19
我家に米が無いこと自由詩2*10/11/4 11:40
Melancholy自由詩1*10/10/23 21:33
Sunflower of fate自由詩1*10/10/23 10:10
夏には蝉 秋には蟋蟀自由詩3*10/10/13 3:12
首に鈴を付けたジプシーの人魚自由詩1*10/9/18 20:47
よっちゃんの追悼の為に自由詩1*10/9/16 22:14
割烹着自由詩3*10/9/11 21:46
血まみれの羊たち自由詩2*10/9/1 22:31
終戦記念日自由詩1*10/8/16 0:42
かくすればかくなるものと天邪鬼自由詩1*10/8/2 21:40
催涙雨自由詩5*10/7/7 22:48
思い出す雨雲の朧月自由詩3*10/6/30 22:26
泣けるといいのに自由詩4*10/6/16 15:37
ピンクのガーベラ自由詩3*10/6/8 0:56
しあわせのうた自由詩2*10/5/29 17:05
希望(一行詩)[group]自由詩2*10/5/28 16:30
風の中にあるのなら自由詩1*10/5/26 16:19
鶴亀千年万年王国自由詩1*10/5/20 2:10
泣く児の如き不貞寝女房自由詩3*10/5/17 23:46
声は誰のものだったのだ自由詩1*10/5/17 23:19
あんずましぐねまるばばえんた自由詩3*10/5/17 14:16
変わらぬもの自由詩1*10/5/14 0:29
待ち焦がれた朝自由詩2*10/5/12 0:54
ライブのあとで自由詩3*10/5/11 0:55
リラ冷え自由詩010/5/9 21:41
んだども、あれだべ。自由詩2*10/5/8 1:00

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