寒鴉 帳面となり 老い寂し 雪かきの手止める 白い風吹く 聞くも涙 語るも涙 
与一とお園の悲恋物語

京の西陣 春まだ浅し
春の宵闇 手を重ね
呼べど届かぬ 見初めし恋は
風に消えゆく 散る運命

命をかけた 涙の誓い
一夜の夢か 恋の花 ....
地下鉄で通勤していた頃
車内で読書して時間を潰していた

頭でっかちだった当時は
精神分析や心理学の専門書を読み
いっぱしの専門家ぶって
臨床心理士達と議論を交わしたものだ

そんな時 ....
あの人に嫌われた
あたしの涙は
どこに捨てれば
いいのかしら
何も見えない
表通り
あたしを包み
降りしきる
牡丹雪

飛び出したのは
いいけれど
行く当ても
見当たらない
 ....
出逢いの中で見つけたものは
優しい笑顔の貴方
いつの頃からか惹かれてく
自分に気付いた私
今 貴方に包まれて
幸せなはずなのに

離れてること会えないことで
こんなに苦しい
二人幸せ ....
雪の中歩いてく
膝まで埋まって歩いてく
春が来るのを信じながら
明日は明日の風が吹くと
無理をして
引かれ者の小唄を歌っていた

雪の中歩いてく
腰まで埋まって歩いてく
来るはずのな ....
その人のことは
もう誰も憶えていないはず
ただ
命を覗いただけなのだから
仲の良かったのは昔
忘れて行くのが
当たり前
もう未練は無いのだし
互いの心
見える振りしただけのこと

 ....
耳障りなジャズのながれるサ店で
長い髪で隠れた耳に口を寄せ合い話した
望みに届かぬ生活をいつも心底悩んでた
親のすねの匂いが一杯の部屋で
煙草をくわえて酒飲みながら一夜を明かした
男同志と友 ....
小雨降る中ランデブー
雨宿りの階上喫茶ラブでの一コマ
窓際のテーブルで向かい合わせの
コーヒーとアイスクリーム
煙草を吸う?なんて
カウンターへ駆けて行って
灰皿も貰えず
帰って来るとク ....
忘れかけた思い出だけを
抱きしめて君は出ていく
ほのかな想いを抱く女も知らず

憧れだけを頼りに
ベルの音が響くホームで
見送る人の影も無いまま
一人列車に飛び乗ったのは
朝もや立つ夏 ....
馬鹿言うもんじゃないわよ
お熱を上げた坊やといっても
軽々しく言うべき言葉じゃないのよ
あたしは特別な感情で
寝た訳じゃないんだから

男と女の関係は
坊やが思う程綺麗じゃないわ
心と ....
こんな夜更けに誰だろう心の扉を叩くのは
あらん限りの力を込めて救いを求めて呼んでいる

土砂降り雨のその中で頼る当てなくたどり着き
今にも喉張り裂けんばかりに救いを求めて呼んでいる

覗き ....
ふと口ずさむ歌に思い出した君は遠い過去
口癖のように語った夢は歳に不似合い笑いの的
耳をふさいで眼をつぶり がむしゃらに生きて
そして

学生時代の幼馴染と語る思い出はいつも君
とうの昔に ....
何も無いけど 
何も出来ないけれど
絶え間なく流れ 
過ぎ去る時の中で
私は生きている

何も知らないけど 
何も出来ないけれど
めくるめく毎日の 
それなりの出来事に
私は笑って ....
「時間がないから。」と
あの娘は駅へと急いだ
僕は「見送る。」って言って
無理矢理バスに乗り込んだ
駅であの娘が言ったよ
あの娘が言ったよ
「私付き合ってる人が居るの。
私一度だけ結婚申 ....
もう
逢えなくていい
いっそ
逢わない方がいい
心についた悲しい嘘

他にはもう誰も
愛せないことを
知ってるからこそ
心が痛い

なぜ思い出だけは
変わらず美しい
もう一度 ....
なおこバンドで各人のソロ曲練習で
なおこさんは「ルージュの伝言」
シブタニさんは「おもかげ色の空」
ボクは「愛はかげろう」を
歌うことが決まった

声質から
切なげな愛の歌が良いと言うの ....
九月から通い始めた歯医者
他の歯科に掛かってないことを伝えると
7年振りですねと言われた
右上の奥歯がぐらつき
痛むことを伝えると
レントゲンを撮って
あっと言う間に
抜かれてしまった
 ....
腹水が溜まって
入退院を繰り返してためぐちゃん
北方派五分楽団の
解散さよならコンサートにも
参加できなかったから
五日前に会いに行って
初めてご両親とも会えたのに

今朝早く亡くなり ....
夜中に車を運転していたら
甘く切なげなメロディが
FMラジオから流れてきた

夜は懐かしい様々な想いが
浮かんでは消えて
そんな時に
唐突に歌詞が飛び込んできた

鯉の羊羹が~♪
 ....
産まれながらの願いを抱えて 
帰る当てすら見失う
重い体を引きずって 
彷徨い迷いの狐道
使い分けるはずもない 
お前の愛が此処に在るから

追い風に吹かれながら 
誤魔化しまやかし
 ....
富良野の電気も水道も
なかったとこで育った純くん

中卒で
泥の付いた一万円札を手に
長距離トラックに乗って東京で
すさんだ暮らしをした時も
工場で働いてた時
傷害事件を起こしたっけ
 ....
ディランの「風に吹かれて」は
黒人の女性フォークシンガーの
オデッタが歌った
「No more auction block for me」って
知ってたか?

黒人奴隷の人身売買を歌ったや ....
喜び悲しみの数は 
誰もが同じなの?

幸せ告げるあの鳥は 
いつ戻ってくるの?

戦い続けることが 
正義の証なの?

向かい風や追い風が 答えを運ぶだろう

安らぎ求める為に ....
十代の頃、坊主頭のボクは
がなるように
歌うしかなかった

裡に潜む得体の知れない
悶々とした想いの捌け口を求めて
形に
言葉に
縋りながら歌っていた

生活の為に地方テレビ局で
 ....
そういやこんなシーンは
ジョーのどこにもなかったな
殴られっぱなしじゃ話にもならない
今頃脇腹が痛みだす
こんな夜繰り返すのは
アイツのテレフォンナンバー
酔い潰れちまってザマは無いけれど ....
豊羽鉱山で働いてた高橋のおじさんと
おばさんの家のみゆきちゃんは
ボクが小学校の時
泊まりに行って
夜中におしっこに起きて怖くて
動けなくなった時に
「一緒に寝るかい?」と
声をかけてく ....
齢九十を過ぎた琵琶法師は
演奏の合間に語った

本当は
正座して弾くもんだけど
年取ってから膝を悪くして
こんな格好で失礼しますよ

関東大震災の時に
階段の下に隠れてたけど
その ....
ススキノにトルコ風呂が増え
ノーパン喫茶や
端にはのぞき見劇場ができた頃
ライブを終えた帰り道で
しつこい客引きと
トラブルになったことがある

袖を掴み放さないでいる客引きと
強い口 ....
板谷みきょう(368)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
弾き語る歌(うた)の詩(うた)文書グループ25/2/14
童話モドキ文書グループ21/7/13
一行詩文書グループ09/7/3
投稿作品
改正高年齢者雇用安定法で解雇事由を受けて俳句025/2/14 8:33
自由律俳句025/2/14 8:21
京の西陣悲恋唄[group]自由詩3*25/2/14 0:27
地下鉄の思い出自由詩3*25/2/3 21:56
牡丹雪[group]自由詩2*25/1/21 22:09
故に愛[group]自由詩1*25/1/18 9:39
雪の中[group]自由詩2*25/1/10 21:54
GOSPEL[group]自由詩3*25/1/9 22:06
リフレイン[group]自由詩1*25/1/7 21:16
ランデブー[group]自由詩1*25/1/5 15:30
流離人[group]自由詩2*25/1/5 15:11
Madam0番地[group]自由詩2*25/1/4 16:41
鬼哭啾啾[group]自由詩2*24/12/30 10:29
風人に捧ぐ[group]自由詩1*24/12/28 21:35
ねがい[group]自由詩024/12/28 21:19
She said[group]自由詩1*24/12/28 21:13
冬のソナタ(永遠の約束)[group]自由詩1*24/12/15 11:18
冬のソナタ自由詩024/12/15 11:16
二〇二四年一二月一三日自由詩1*24/12/15 11:14
対象喪失体験を乗り越える為に自由詩2*24/11/1 11:14
おあとがよろしいようで自由詩1*24/9/5 11:07
指切り拳万南無阿弥陀仏[group]自由詩2*24/8/17 21:58
海神作戦に思う自由詩3*24/5/3 23:06
風に晒され秘話自由詩3*24/5/2 12:18
風に晒され[group]自由詩2*24/4/30 21:49
いつまでも少年のままでいられたものならば自由詩3*24/3/14 0:18
Broken Heart in the Night自由詩3*24/2/22 0:06
泥沼の華自由詩3*24/1/28 21:20
長く歌い続けている理由自由詩2*24/1/26 10:55
わいせつとはなにか自由詩2*24/1/24 13:20

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