キミと一緒に居る事で
あの日々が煌きを失うのなら
キミの首に手を掛けてでも
僕は守りたい
まだ今なら間に合うはず
だから、
その眼に映るのは
いつだって僕だけでいたのに
他の誰も立 ....
何も考えずに野菜を切っていた
夜には帰ってくるあの人の食事を作る
食べやすいように細かく刻む
水に漬けて灰汁を取り除く
塩で味付けをする
旨みが増すようにと
気付いてもらえないけれど
....
誰か私をここから救い出して
鏡を覗き込んで溜息
裏切られ裏切られても
尚まだ誰かを何かを
信じていたいと内側で願う
報われる日が来ると言い聞かせ
顔を上げては髪を掴まれ
キミの指 ....
落ちてゆきましょう
僕はもう自由になるのです
靴を脱ぎ捨てて
そう裸足で
底のない暗闇へ
光の雫を弾きながら
垂直に垂直に
風はいつだって僕の敵だった
髪を服を乱していたずらに
....
貴方の傍にいて最近
凄く怖くなるの
悲しい気持ちになるから
出来るだけ顔を合わせないように
泣き声も出せず殺して涙するの
ずっと一緒にいようと
約束したばかりなのにね
私たち少し何か ....
僕らしく生きてきたんだ
結果として周りに誰も何もなくなったって
これが僕が決めて選んで遣った事
蒼穹はいつも深く深く
ため息を吸い上げてくれそうな気がして
疲れた時はよく見上げたものさ
....
窓辺にそっと思うは過去の日々
風に靡くレースカーテンに
ひらひら揺らめく影のコントラルト
この四角い世界の外側へ行ってみたくて
思いをあの大樹に馳せては瞼を閉じる
知らぬ街へ駆け出す脚は ....
だんだん遠くなってゆきます
嘘を並べては崩すように詰め寄る眼
この心に貴方が少しずつ消えては
思い出に脚色をして語り出す唇
あのころはたのしかったですね
とてもしあわせでした
こくうを ....
今日から私が貴方の宝石になってあげる
その声で乞うがいいわ
愛して欲しいと叫ぶがいいのよ
そんなもの簡単に踏みつけてあげる
何て屈辱的なのでしょう
それでも私だけと思うのなら
追いかけ ....
毎日絶え間ない頭痛で
世界に膜が張り歪む
堕ちた先に在る温もりは
紛れもない僕のもの
布団に包まって溜息
じわり拡がる体温だけで
幸福を孕んでいるかのよう
今日も生きている
続 ....
陰口言うヤツはどうして
俺の前で堂々と文句言わねぇんだろう
卑怯だ卑怯だって僕達の前で
散々愚痴を言うじゃない
聞かされる方の事も考えて欲しいよ
君がしている事はアイツらと
どう違 ....
幼い頃の記憶はいつでも僕を
悲しい気持ちにさせるのだろう
無垢な笑顔ではしゃいだ頃
過ぎ去った日々をベットの中で
思い出して涙する
口に出す程でもない他愛もない
そんな日常だったの ....
壊れてる音がする
内側から崩れてゆく感覚
今まで積み上げてきた全てが
あっさりと
大事に育ててきた
それなのに
どうして、
ひとつの小さな嘘が
また小さな嘘を造らせて
僕はす ....
少しだけ気付くのには遅すぎた
これで已めて後悔はないと言える、
明後日はあまりにも遠くて見えない
いつの間に当然となった頃に
浮かび上がるキミの内側
ペナルティこれは僕に与えられた、
....
この心掴み取って差し出しましょう
透明なケースに入れて渡します
器は赤い薔薇の海に沈めてくれれば
全てを忘れられるでしょう
やり場のない感情を剣で切り裂いて
流した涙が滴り落ちて ....
いくつ部屋に散らばった欠片を
集めて抱きしめれば
キミと同じ感情を共有できる、
今日の喜びを昨日の悲しみを
どれだけ集めれば
キミと寂しさを判り合える、
いつか違う鼓動 ....
いつの間にか変な癖が付いてたんだ
あの人が手を挙げるだけなのに
僕は頭を庇うように手で隠れるような
そんな仕草を反射的にしてしまう
どうしてだろう?
ううん、判ってる
ごめんなさい
たぶん僕はずっと幻を見ていたんだ
他人同士が仲良く集まって
微笑んで喋っているその内側で
交錯する真の思いを見抜けずに
見えない糸で操られた世界
そう僕はマリオネット
幻の ....
私にキミが敵うはずがない
いくら重たい鉛の鎖で縛ったって
こんなの飾りにさえならない
金属で心まで内側まで縛れるとでも、
小さな窓から差し込む陽射しさえ在れば
私はこんな屈辱など何でもない
....
もしもキミと出会っていなければ
忘れる事が出来たとしたのなら
今とは違う路を歩んでいたでしょう
時に神は試練を与え
何かを試そうとしているかのように
止まる事を許されない日々に
もうき ....
夜になると少し怖いから
何かに食い荒らされそうで
怯えてしまうから
そっと傍に居て欲しいの
貴方が居れば
傍に居てくれたとすれば
姿のない恐怖にも
打ち勝てる気がするの
貴方の ....
何を遣りたいのか判らないって
言い続けてずっと独りきり
部屋に篭ってカーテン閉めた
テレビに映る事件現場
どうしてあんなに人が群がってるの、
部屋にずっと居たって何も変わらない
何も新 ....
染まる涙色の虚空に
放つは壊れた思いが
キミに届きますようにと願って
誰か受け止めて
優しく受け止めていて
じゃなきゃ僕は砕けてしまう
立ち尽くして見上げれば
底のない ....
一
今日も天井の灯が部屋を満たします
もうここには来ないで、
キミにそう言いました
声がちゃんと届いていたかは
今となっては判りません
あの日以来
キミはここへ来なくなりました
これで ....
憧れは遠く遠く
置き去りのままの夢を追う
呟いて転がしてばかりで
行動に移さない僕は
全てを他のせいにしては
仕様がないって諦めてるんだ
どうせ、が口癖になって
本 ....
夢の中に出てきた白いうさぎ
ゆっくり時間を止めてゆくように
振り向きもせず私の伸ばした腕を
そっと摺り抜けて消えて
追い付けない追い付けない
この脚じゃもう走れないのだと
気付かされて ....
冬は寒すぎて白く曇った硝子越しに
遠くに住む貴方を思います
いつ会えるのか指折り数えては
その数だけ溜息を静かに床に落として
ソファに横たえた身体はまだ貴方を覚えている、
あの日の分の温 ....
誰も彼も僕なんか見ていない
判っているんだよ
頭ではちゃんと気付いているんだ
だけど僕は誰よりも醜いからね
街を歩いちゃいけないんだ
気にも留められないって
判っているんだよ
どうし ....
キミの左手をそっと握れば
伝わってくる微かな体温
すらりと細い指で
握り返して何も言わない
その紅い唇に何も宿っていないの、
そっと取り出したケースから
レースで包まれたプラチナの ....
諦めました
何かに期待するのは
自分を惨めにするだけだと
短い人生の中で気付いたのです
底と果ての境目がない街
見上げれば揺れる湾曲
僕の足許は危うくなるばかり
小さすぎるが故に ....
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