[梗概]
「yo-yoの作品の魅力を生み出している秩序付けられた混沌について書いた文章。」

http://yo-yo.blogzine.jp/poem/files/01.pdf

 詩のテ ....
 震災以降、「言葉の力」を唱える人たちが現れ、私はそれを頼もしいと思った。なぜなら、「言葉の力」というものは、何よりも言葉の向け先と、その向け先への働きかけを前提にしているからだ。言葉が単なる独り言や ....
目が覚めるたびにひとつの果実がつぶれる
一面に広がる光の前で
目を閉じることができない
生まれたままの姿で
死ぬことのできない光たち
僕が主食にする甘い果実をつぶしていく光たち
生死 ....
大学時代、サークルや下宿やバイト先など、様々なところでトラブルを起こし、神経衰弱になって実家に帰ってきたことがあった。私は、冷帯に生えたヤシの木のように、自らの組成と環境との調和を図ることに失敗した。 .... 冷たい水のような闇をかき分けて 叫びだす一歩手前の植物たちを いつまでも一歩手前でとどめるために 踏みしめて歩く 冷たい水のような闇の水圧は高く わずかに届く水溜りの薄明かりさえも 何も映さないために .... 愛されたかったと
声にも出さず 紙にも書かず
降りしきる錯乱に耐え
笑い立つ秩序を嘲り
愛という概念だけを知り
愛という無に向かって超越を繰り返した
生まれてからずっと孤独だったと
冷た ....
シュレッダーにかけられた美しい哲学も 空港で踏みつけられた時計の神経も 郵便に紛れ込んだ一粒の生命体も 残らずお湯の湖に浸していく 足から尻、腹から肩へと 気圧と水圧の嶺の接する所へと 宴は際限なく皮 .... 僕には心がないのです、この充実ですか、これは何か砂糖菓子のような余分なものでしかないのです、ただ甘いだけでそこで閉じてしまいます、あなたはそんなに死にたいのですか、死にたいと言いたくて、死にたいと口に .... +剥離+呼吸+孤独+写像+


1.はじめに

 光冨郁也の詩は白磁のように硬くて白くて滑らかだ。硬さは、詩語の硬さでありまなざしの硬さであり何よりも孤独の硬さである。白さは、詩世界を覆う光 ....
プロセスを無化させるためのプロセス


 伊達風人とは同人誌「kader0d」(カデロート)を一緒に作った仲だ。伊達は無口な男だった。電話をしても余計なことは話さない。勢い私ばかりしゃべることに ....
歴史に突き刺さった彼の脚を
歴史に絞め殺された彼の眼を
上空を飛び交う空の歴史へと組み替えよ
縮み果てている そして
端をどこかに置き忘れてしまった
空という平坦な炎に死んだ憎しみを与えよ
 ....
小さなあまりにも小さな


小さなあまりにも小さな
ことにかまけて
昆虫針でとめられた一羽の蝶のように
僕は身動きひとつできない
僕のまわりを
すべては無声映画のように流れてゆく

 ....
幼いころの幸福な季節に帰りたいと あの人とうまく行っていた頃に帰りたいと 先生方に守られていた頃に帰りたいと それらすべての過去はもう死んだのだと 絶望的に死んだのだと なぜ諦められないのか 過去は共 .... 小説家の故郷には沼があった。小説家は人間を造形するために、いくつもの可能性の澱に沈まなければいけなかった。小説家にとって、過去は未定であり、未来は既定である。そして、沼からさざ波のように広がっていく故 ....

木は黙っているから好きだ
木は歩いたり走ったりしないから好きだ
木は愛とか正義とかわめかないから好きだ

ほんとうにそうか
ほんとうにそうなのか

見る人が見たら
木は囁いて ....
蛇蝎の唄
鏡にむかって唱える


おのれ 醜(シュウ)

どろあしで ふみにじる
鏡に 流るる どろえきのしたに
ちぬらるる

おのれ 蛇蝎の族(ウカラ)
韜晦を重ね
はや と ....
お前はついに来なかった
その足音をどこかに葬り去ったままで
俺が自分の嘘を屠殺するこの広場まで
稲は刈られ 柿は熟し
だがお前は来なかった
来なかったという銀河を巻き
来なかったという未来 ....
 文学作品は完結していない。それは読者の推定によって補われることで完結する。そして、その推定に際しては読者のバックグラウンドが反映されるから、推定によって完結する作品の中には当然読者の在り方が反映され ....  私はこの一年ほどtwitterで詩を書くということをやってきた。twitter詩の特徴として、(1)非同一的であること、(2)公開性があること、(3)反応がリアルタイムであること、を挙げようと思う。 ....  自由詩というジャンルは、長い間、一人称の最後の砦として機能してきたと思われる。それは、小説よりも私的で、小説ほどの鍛錬も要らず、自由に思ったことを「私」の意識の赴くままに書いていく、そういうものとし .... 僕は詩を読みます まだ聴いたことのない音を聴き、まだ見たことのない光を見るために詩を読みます 時には波に乗るようにして、時には地面を掘るようにして詩を読みます 何物でもなく、何物でもあるような未明の形 .... 太陽が没落した朝
その太陽を追跡する雲たちは
昼の影を踏んでばかりいた
雲と太陽が空の糸を引き合い
そこから地上に放たれるもの
地上に放たれなかったもの
我々は渦を巻く準備をしなければなら ....
何を残していくべきか、何を食べなければならないのか、どのような回転数が一番ふさわしいのか、そんな問いたちを浜辺の光の中へそっと解き放つ。浜辺はやがて郊外となり市街地となり事務所となる。そこからさらに遠 .... 正装した男女が街並みを歩く
会社や官庁の欠落を埋める駒として
この森のように自然形成された街の中で
それぞれの大樹の中で代謝の手助けをしている
僕もその森にまでは入った
森の中をあちこち ....
労働者よ、君の呼吸からは いくつの宇宙の成り損ないが 筋肉と汗と書類の星座を作り損なったのだろう 労働者よ、君は疎外されていないしかといって自由でもない 労働することは人間を生み出すこと 身体を生み出 .... いやな唄


あさ八時
ゆうべの夢が
電車のドアにすべりこみ
ぼくらに歌ういやな唄
「ねむたいか おい ねむたいか
眠りたいのか たくないか」
ああいやだ おおいやだ
眠りたくても ....
栗の木

そのとき
ジョージ・オーエルの『一九八四年』を読んだばかりの彼女が云った
「お店の名前は栗の木がいいわ」
ぼくはグレアム・グリーンのスパイ小説『密使』に夢中になっていた
 「いや ....
ここはどこでもない場所だから 方角もなければ外部もない 僕らは役目を終えて散った花びらのように自由さ だから国家に歯向かう必要もなければ 国家に従属する必要もない 革命も運動もインテリ気取りも大統領に .... 1.田村隆一詩集

四千の日と夜

一篇の詩が生れるためには、
われわれは殺さなければならない
多くのものを殺さなければならない
多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ

見 ....
雨を眺めて、雨が愛を一つ残らず殺していくのを眺めて、ふと人差し指の甲で鼻先に触れる、そんな行為にも法律の空間が潜在しているのです、鳥の声が縛られて記憶に焼きつく、そのまま水となり体内をめぐる、そんな巡 ....
葉leaf(914)
タイトル カテゴリ Point 日付
【HHM参加作品】「yo-yo「紙のおじいちゃん」について」散文(批評 ...713/1/15 0:34
言葉の力散文(批評 ...412/12/30 9:37
不眠自由詩312/12/29 11:38
花火自由詩512/12/27 6:27
twitter自由詩412/12/23 2:05
自由詩1012/12/6 4:23
twitter自由詩512/12/4 9:16
無題自由詩4*12/11/30 11:57
光冨郁也詩集『バード・シリーズ』あとがき散文(批評 ...212/11/21 6:54
伊達風人詩集『風の詩音』栞散文(批評 ...612/11/18 5:45
自由詩412/11/15 5:35
黒田三郎詩集 現代詩文庫を読む散文(批評 ...10*12/11/13 17:28
twitter自由詩3*12/11/6 3:43
無題自由詩112/11/2 14:30
続続・田村隆一詩集 現代詩文庫を読む散文(批評 ...6*12/10/26 16:08
山本太郎詩集 現代詩文庫を読む散文(批評 ...5*12/10/26 16:03
自由詩712/10/20 16:01
通路としての文学散文(批評 ...512/10/18 4:58
twitter詩散文(批評 ...312/10/15 5:59
抒情性の彼方へ散文(批評 ...5*12/10/15 5:58
twitter自由詩912/10/8 14:09
名もなき労働自由詩512/10/6 12:35
一二三自由詩512/9/9 13:28
自由詩312/9/9 10:03
twitter自由詩412/9/1 8:03
岩田宏詩集 現代詩文庫を読む散文(批評 ...612/7/26 6:01
続・田村隆一詩集 現代詩文庫を読む散文(批評 ...5+*12/7/26 5:52
twitter自由詩212/7/17 16:30
田村隆一詩集 現代詩文庫を読む散文(批評 ...7*12/6/27 4:16
無題自由詩212/6/21 15:30

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