夜の杜の有る一段の
頼りげないあたり痼がある。
私恨だろうとしらをきる。
スーパースターの極秘に
どさくさ銀貨を投げる、
遠隔操作上の部屋と考える膨らみ、
そう合っていると冷静なくちぶり。 ....
ただ砕かれた杜を双眸に悴む小さな恋の、
下方を掻い潜る水面をめらめらと這い蹲る炎が
骨の芯から髄まで、しゃがれこむのか
仄仄として 空けつく地平が薄化粧のように
東雲の残り香をする
すさ ....
胸の内に留めておく 未だ青い林檎
竿を置いて当りを待つ 檸檬の横顔
腹を割るように刺し違える
ただ、はなひらを みおくるだけの
プラットホームからふたり お下がりください
幸せの数だけ、 ....
多量に分離する、ひとつ。あのその、満月は昨日でしたか
恐ろしく冷ややかな素肌で寄り添ってはいたい
ガイドブックに神を置く だらしがない 恰好だとワタシが灰になる
その肌の色 抜けるよう白く土 ....
串刺しに染める百舌鳥、盆に設定する のちに残飯と飾る
使った割り箸 いっぱいの『存在価値』レゾンデートルよ。
キミ次第の船倉から 裏通りに面する、
こ ....
便りを紐解いて 過去に接続する。静かなる鎮守の杜を呼び起こし、また 揺り動かすのか
プラグは錆びて映写機は廻らないのに、駆け下りるは揺り籠の唄。土壁の建物に光の旅人と識る
座り込んだ私は 満開の桜 ....
時間つぶしの可能性が こらえ 堪え予て
泣き出すような夜風にゆるく
石を蹴る。
転落するように簡単に 迎う闇に対して、
水音が填まるような 泡沫の声が残鏡に等しく
わたしをうつす
月の ....
まあ微笑ましく眺めている。
縁側から列ぶ 大きさなんて
君は
可愛らしい可視化でしかない。
とうとう桃色の花を揺らしているものである。
からして雪解けの開けた町並み。
思わぬ欲望 ....
急激に色褪せていく 黒曜石を、投げ反す 醜悪な鵺が閃き、過ぎる全容は静かなバラックの奥に。
雷雲に、塊。砂糖が卵上の熱を生む。明かりを近づける印影で 地下室に閉じ込めた覚悟とお喚び。
めらめら ....
平面の邸宅に犬と要る。画用紙は満開に ぶちまけられた。
沸き立つような甘い香りで窒息していることに
築いてはいないのか、気づいてはいないのか。
声をあげても聞こえないのか
みな素知らぬ顔、 ....
しかし睡蓮の茎は節くれ立つ、さっきから
おとなしく 雨の中を彷徨宵あるいては、
暫くの水際を、悪夢を呼び起こすように
月の下では寂しさが荒れ地を撫でるように
優雅に結ばれ、
掛け時計がぼ ....
インクを浸した岩陰に連れ込み 縛り上げた手帳に挟みこむ
羽織の裏に広がる火焔が返り血を浴び、色濃い言ノ葉をおとすのを、
囁かな横顔でもって畳むとする
猛烈な本能が永らえる、時を超え、流れ星になる ....
あ、大きな昨日なんて喪うように
絶絶対開かれない膨らんだ トラック
もう許してあげて、
出し忘れるポイントカード
俯瞰で繰り上げる。
メッキが剥げる毎日を色合わせて
眺めはまた(錆びた ....
眼裏《まなうら》に海が見える。
幾何学模様の吹雪に見合う、真近に終える風と泣く、
衣を剥かれた赤い花は頭を垂れおさまるように嘆息する。休日だけの魂は溢れては
遠のく人が往く 交差点の中央で ....
ストライプすりガラスの少しの天窓は 夢や希望を乗せた 透明な女の子。無条件に愛して
焼け付くような雪解けは塩害もちぎれちぎれの細工が見晴らす。車窓から始まる低温火傷
ただれた味を占め面をかぶる夜の ....
我々が 鍵を失くした空間で刻々と
夕景の差以外を焚きつけ 作り上げて杜と賭ける
蛍光は夜通し
胎盤を成型 ....
昇り詰めるまで
勇気ある賭けのようなものが
繋がれた暗渠から
吐き出されるアルファ
蜃気楼の架け橋を交錯する
おぼつかないだけの光と影は
刹那であり永遠のいろはを支え
礎の星屑とも懐 ....
来たるべき日の訪れを 縋るための妄執で うちにまぎれる
ひざまずき蕾に授けるための失念 白昼夢の天球は一部分で
カモフラージュの雨月かも。計画は順当に、
ともしびと ....
いつつけたかわからない傷口が急に、
息をするように濁濁とさせた
特に痛みは感じないのに
意識が揺らいでいくのを、当然のように身を任せて
宵闇に細君は竹林と透かして、
永遠の処女に咥え ....
どこにもない あすはけしてなくならないように
子雀が 哭き出すから、
ここに いたい
(下等生物の葛藤)
そんな、終の棲家でしょう
小指ほどのハウスに架かるハヤリヤマイです
可愛ら ....
夢が捥ぐ、ゐヰる 口の仮名が
荷崩れをおこした 抜け毛之煙草が追いつけず
銀の錫 ワを、とりみざす、螺旋にもならない程度に
戸締りを音下、っ端。狂い咲きの満月
対称のランプが閉じかけて ....
ぼくは空砲のひとつと手を繋ぎ、すこしたびに出てみます
先ず一歩の眼前には砂漠が広がり 乾きを満たそうと雪がはいいろに輝き
肩に描けられた鞄には小ぶりな花を沢山ふくませては
あたたかい頬は時折 ....
日日を繰り返すうちに曖昧になっていく
姿形を思い起こして置こうと思う
ゆるくきらびやかな午後の陽射しはそう
やわらかな体温を覚えているような
春に満たないほど微か吐息が白い
梅の蕾が膨ら ....
なにもありゃしないのに、主は
我侭に置いて乾きを春と架け渡すと華を添える
その情火
充てがわれた詫び状のほかに展翅に及ぶ
蒼白の空、開け放たれた単眼の先を膨らませ
歪められたヒナ ....
藥指にできたあかぎれが肥大して、
早漏にも分裂し誕生する。柘榴の發芽のようす
みんなかわいそうで痛々しい私という槪念、
臍帶から外れた出がらしは息もできない
譱く曇って床に散らばる翆の ....
けしかけられた櫛際を、こそぐ、空と水
神聖なものを犯す、淡雪すら膝を折り
草花を束ねた風鈴と、屈んだままの
よどみなく美しい
佗び錆びを蘇生する
あらゆる獣の夕霧
声に出さずに ....
ちいさくひかる無数の燐、
むねいっぱいの芳春と川を獲る
疎開地へ
朝餉のほど縊る、
人目ごまかし、
あちこち故郷に散る、
おしなべて
物の凹凸、
広い野原の中央に、静か ....
空瓶の呟き
ひかりのかけら
くさりかけの罅と膿
....
腹いせに、氷のような山を登る昇る
あと一歩というところで
八つ裂きにしても飽き足らないほどの
ここは聖なる場所、ここは宇宙の中心
人類が残した足跡と言われる
立ち腐れたバンガローに
疲れ立 ....
外皮は雪化粧でしょう
どうせ乱視の理想を素直に頷いて
きっと汚穢も含み煌々と照る
星屑のステージファンタジアであって
わたしたちは多動なギニョール。
その利き腕では強引にも
取 ....
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