なんでもないような傷の数だけ
丁寧に大人になってあのひとは、
そういえばそんなこともあったかもといって笑っている、水色の蛇、そう、
あのひとは、蛇だったのかもしれないね
封鎖された洞窟の奥で、 ....
あの海は、君のひとつひとつの発声を、すべて写し取るために波打っているのかもしれないね。不規則なようで規則的な潮騒は、心臓の拍動のリズム 月の盈ち虧けにあわせているのは、わたしたちのほうだったのかもしれ .... 斜めに射す陽が影を落としていた
鍵は壊してしまって、
わたし
しぬかも、あした、
閉じていく
排気口のような喉ごと
告白が流れ落ちて
そうかな そうなら


傷ついた背中に額を ....
焼き切れて道端に飛び散る、あのときのあのひとの
笑った顔
ああもういいかと思ったのはあの時が初めだったのに
初めだったから
屈んで拾い集めているんですか今も
そうかもしれないね これは
多 ....
大丈夫だからと林檎を剥く午前、永い相槌、神まで騙して

死ぬようにおわるね季節の信仰は26℃の風の軋む音

目の端で笑うきんいろの陽が揺れる小指の傷と沈黙の解

きみだけを許したはずだ終わ ....
2021/10/26


翻訳できない午後の足音を
窓からの昏い星の光を
勝手に手に取らせて
勝手に息をさせて
もらっていただけ
あなたからただ
それが酸素でなくてもよかった
息を ....
知らない街であたった陽に 眩しくないと虚勢を張って
目の悪い人になったと力なくわらっている
失うことしかできないわたしたちが 必死で掻き抱いた街灯の弱い蛍光色、災害みたいにわたしたちは肩を寄せ合っ ....
しずかなよる
ファミレスの窓にうつりこむ やさしい絶望
会いたいね ずっと考えている
泣かないでと泣きながら言ってた きみのこと

好きだという言葉も書けないで
口をつぐんだままの淡い鳥
 ....
体温が肩から流れおちる季節知らない教祖海の調律

忘れないためにあなたに契るゆめ骨までたべて春を擁して

知った気でいるあなたの瞳の碧さあの春先のあかるい奈落

春が鳴る生きたいと鳴る 図 ....
あなたの匂いをもう憶えていません
この部屋で暮らしてよかったと思ったことなどいちどもない
曇り空 ぬるい暖房 春の光はこんなもの

伸びた爪で嵐をとめて
伏せたまま口づけてじゃれあっていた朝 ....
本当は10文字あれば全部伝えられることも、わたしたちは何百倍も何千倍にも引き延ばして、そうしてそれが密度の高い透明な刃物になるんだと、伝えるということは傷をつけるということだと 言ったね 胸に受けた切 .... はやく、はやくはやくはやくと毎日おもっています、ひらがなだろうとカタカナだろうと、なにをどのように言葉にしようとも、すべてが無駄で、すべてが今までに一度誰かが言ったはずのことで、夜中に飲む低度数のお酒 .... 空が高くて嬉しかった、水がまずくて悲しかった、そういうことがひとつひとつ、分からなくなっていくのかな 指を怪我して巻いた絆創膏の中から流れ出る、色のない血液、透明な音域、任意のわたしと任意のあなたにだ .... 鳴る斜陽逆光のなか浮かぶ魂きみしかいないきみしかいない

神さまに見えないように愛しあう燃える背骨をぴたりとつけて
鳴る臓器おしまいなんだね夏はもうその背に翼が生えてるままで

レプリカの楽園でも生きていけるよサン=テグジュペリを聖典にして

黒髪で虐められっ子で読書家のあなたが好きよ夏の懐胎
永久にひとりになることはできないくしゃみで粉々になる体

あれは人工でも本物のひかりなんでもあるのあなたの街には

爪を切りそろえるあと1日生きる昨日も今日も懲りずに契って

後付けの解釈 ....
幸せに似ている夜を棄てられず愛ごと間違え続けるわたしは

コンビニの明かりで幸せになれるよ世界で一番神聖な夜

太腿の裏に棲む魔物薬指で撫でるこがねいろの陽が差す

泣く度に水槽に溜めて行 ....
過ごす時間に一つ一つ、ふせんを挟んで名前をつけて、たまに見返さないと思い出せない記憶の塊、あなたは、わたしのことを愛せていたのかなわたしは、あなたのことを愛していたのかな 教えてくれるかな、証明の数式 .... 彼の指紋で剥がれない絆創膏優しい痛み缶詰のパイン 夕焼けの血の色わたしたちの業 失くしたものをいつか返して

白い朝いつかすべてを一つずつ手で壊すようにして笑い合う
誠実ってたまにわからなくなるね
夢から醒めて泣きながら
中身を君に話したかった
君が最後だったらよかったのにって
心から思うよ
冷たくしないで

夢から醒めて泣きながら
君の名前を憶え ....
きみのことあとがきになら書けるでしょうわざと難しい言葉を選んで

断捨離をするとすべてがごみに出る眠剤でよい夢をみている
唇の柔らかいのを思い出す寂しいおれにはそれしかないのだ

デネボラと割れた鏡に賭けている終わりを超えてずっと愛して
さよなら、あなたに会えたこと、わたしの運命ができる限りの速さで、あなたに会わせてくれたこと 憶えてる、のこってる わたしはどうしたらいいのかな それでも何かを表現しようとし続けることが、ほかの誰でもな .... 貝殻を食べたら人魚になれるよとガラスを飲んで死んだともだち

甘いから飲めるよと君がこの部屋に残した煙草があんまりにがくて

吐瀉物と春コート歯にしみる雪 オレンジジュースは風邪にいいのよ
喜んでいる人も、笑っている人も、どこかで死にたいと思っていて、それはみんなそうで、だからはやくみんな死ねばいいのにと思うけれど、それでもわたしたちは、執着することをやめられない、わたしたちは、生きなけ .... ブラウスのボタン一から留め直すまた新しく生まれ変わって 死ななくて済むんだろうと思ってるお酒が飲めるようになったら

何回もやり直して水に流す横顔にまた夢をみている

触れないとわからないようにしていたいきみに魔法がなくてよかった
もう長くない、もう息が続かない、間違えた星に生まれて私たち がんばってきたね もういい、もういいから、もういいからって首筋に両手をあてがいあって笑ってた 死ねない、死なない、そうさせてくれるのはこの季 .... この冬を殺そうよ今きみとぼくひたひた蒼い非常階段
星染(40)
タイトル カテゴリ Point 日付
スノードーム 2022/10/26(誕生日に寄せて)自由詩122/11/10 16:10
さやか自由詩122/11/10 16:06
pianissimo自由詩122/1/31 14:17
無題 2022/1/25自由詩022/1/26 17:26
a短歌222/1/7 2:25
スーヴェニア 2021/10/26自由詩122/1/7 2:15
無題 2021/3/30自由詩121/5/11 12:34
季節外れなことばかりしていよう 2018/10/27自由詩221/4/13 22:33
短歌121/4/3 22:32
SPRING自由詩221/3/12 17:26
ワールド・イズ・ユアーズ自由詩321/2/18 21:59
さいはて自由詩021/2/14 0:37
愛のうた自由詩020/12/19 12:25
a短歌020/10/18 12:46
短歌020/9/17 16:43
まとめ2短歌120/7/19 21:19
まとめ1短歌020/7/11 19:41
わたしたちの告白自由詩520/7/6 1:34
a短歌120/7/3 0:56
短歌020/6/15 19:28
夢日記自由詩120/5/2 17:11
a短歌020/5/2 10:07
短歌020/4/24 15:12
夢が醒めても自由詩120/4/4 11:22
a短歌020/3/29 22:07
.com自由詩020/3/24 21:47
a短歌020/2/24 14:45
短歌1*20/2/16 0:00
自由詩3*20/2/10 10:02
a短歌020/1/14 18:06

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