タイムマシンとタイムマシーン。
伸ばし棒の分だけ、遠くの時代へ。
初夏に頂いた三輪そうめん。
とうとう残り二束、二輪そうめん。
緯線、経線、メロンパン。
惑星はベーカリーにて焼き上がる。
夏の便箋が余ったので、君にお手紙。
手渡しは照れるので、冷蔵庫の卵の辺りに。
漢字の通りに生きなくてもいいよ。
青年だって、恋に頬を赤くしてもいいよ。
夕日が途方に暮れていった。
途方って、西空を下った所にあるのか。
なにも恐れず、ひょいと逆上がり。
宇宙飛行士になる夢、ひょいと叶う瞬間。
生き物はみんな、形から入るタイプだ。
生き物はみんな、生き物の形をして生まれてくる。
風は過去から未来へ吹いている。
風見鶏は昨日を振り返らない。
青森の形はメタモンか、ベトベトンか。
どちらにしても、青森はむらさきで塗る。
夏の輪っか、テーブルに2つ。
溶けたガラスコップの名残、2つ。
「わたしのたわし、タワーにたわわに実ったわ。」
君のたわいないたわごとに、僕はわたわたしたわ。
「行く」を「ゆく」と読んだ春。
僕は生まれ育った町を後にした。
キスのスタンプ。
君のお腹に試し押し。
多色チークの1番可愛い色。
僕のためだけに使ってよ。
小数点かと思ったら蟻だった。
3と10を砂糖と勘違いしたのかな。
スキップは出来なくてもいい。
三途の川は歩いて渡るし。
糸切り歯で糸を切ってみた。
ほんの少し、素直になれた気がした。
菜箸のまま食べる晩ご飯。
君は急な残業が入ったそうです。
天国へ回覧板を回しに行った人たち。
もちろん手ぶらで、もちろん色褪せたサンダルで。
君が可愛いだけで僕の一日は終わる。
あっという間に、あっという間もなく。
疾風が僕の全てを吹き抜けた。
忘れかけていたピアスホールをも。
消えかけた水平線を引き直す。
竹尺とチャコペン、祖母に借りて。
ファスナーが馬鹿になった。
昨日までは天才だったのかもしれない。
一旦、ザルにあげておきなよ。
生活に疲れたなら、旅に出たっていいよ。
ソフトクリームと化す雲の峰。
コーンは地平線の遥か下。
前の住人が忘れてった風鈴。
干し竿で晩夏が首を吊ってるよ。
猫は猫背のくせに凛としている。
昨日の恋を悔いたりせずに。
ストローをしつこく噛んだ。
絶対に許さん、と言わんばかりに。
開けた勝手口へ涼風が届いた。
胡瓜と茄子のお礼にと、今朝早く。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
0.37sec.