緑色の空が
割れた

音を立てて
亀裂が走り
世界中のあらゆる動きを止め
すべての瞳の矛先となり
沈黙がこの世を覆った

その直後
轟音がすべてを掻き消し
涙を誘い
人々から思 ....
とめどなく押し寄せる疲労感を
払拭する術を知らずにただ継続する
そこには達成感も満足感もなく
光は欠片さえも見えない
喉の渇きを覚え
空腹感を思い出す

嗚呼
これを欲求不満と呼ぶのか ....
間違ったことがまかり通るこの世知辛い世の中で
正しいことをしようと努めても
誰にも感謝されないどころか嫌われる
それぐらいのことは分かっている
吐き気を催すほどの正義を振りかざし
友と呼べる ....
覚醒した
と思ったのも束の間
またもや睡魔に襲われる
何故こんなにも寝てしまうのか
やらなければならないことは沢山あるのに
焦りはしないけれども
気持ちがぼんやり
否、ふんわりとしている ....
気怠い午後の微睡みに
身を委ね
正気を失い
自堕落な生活を続ける
こんなことではいけないと
思いつつも
身体がいうことを聞かないと
言い訳をしては一欠片のパンを
供してもらう
もう自 ....
岬洋子を知っているか
あの美しい女を
肉欲を体現したかのような
しなやかな肢体
長い睫毛に
繊細な細長い指は
透き通るほどの
白い肌に覆われている
滑らかに歩を進め
黒髪をかき上げる ....
重苦しい
塞ぎがちな毎日を
扉を開けたくて
もがいてはみるけれど
光を求めて
彷徨い続け
前へ上へと
向かっている
つもりではいたけれど
どうやらここは
奈落の底らしく
これ以上 ....
稀に見る真剣な眼差しに
早まる鼓動は
私のものなのか
あなたのそれか

区別がつかないほど
かつてない近い距離で
手に触れることなく
想いが交差するのを感じ

悦に入る既のところで ....
高らかに歌を唄う
人に笑われても

いついつまでも
唄い続ける

足蹴にされようと
蔑まれようと

私は歌を唄う
そうしたいから

私の歌は決して
騒音ではない

理解し ....
面倒くさいことキライ
細かいこと
あれやこれや
言われるのって
不愉快だわ

面倒くさいことスキ
しつこいくらい
ここもあそこも
見てもらって
愉快になる

面倒くさいこと
 ....
チュートリアルの動画の
インストラクターの
無味乾燥な声は
愛惜しさが引き起こされない

文と文のあいだに間が置かれず
ときに微妙なイントネーションの
不適切さが感じられるのだけれど
 ....
さようならという
言葉の響きが
あんまりにも淋しくて

だからいつも
あなたにはここに
居て欲しい

いついつまでも
ただここに
何をするでもなく
ただここに

それだけでい ....
明日の姿が見たくて
空を仰ぐけれど
深い藍の色が拡がるばかりで
不安を覚えたくなる
声に出して
言ってみると
すべて嘘になって
飛んで行ってしまいそうで
心の中に
ひた隠しに
してきたのだけれど
あんまりにも
見せびらかしたくなって
聞いて欲しくなって
共感して欲 ....
この頭の痛みは
風邪のひき始めか
昼間の飲酒か
ただの偏頭痛か

いずれにしても
ろくなもんじゃない
怠惰な微熱が止まらない
睡魔に憑りつかれた
偏西風が吹きすさぶ春の午后
散った櫻は欠片も見当たらず
鼻をつんざく若い緑が
想いを馳せる
穏やかな気持が欲しいと
思うこともあるけれど
大抵いつもはそんなことを忘れていて
焦燥し、憔悴し、
喜怒哀楽を誇示して疲れ
沈んでみたりする
街の喧騒が届く
烏の鳴き声が響く
急ブレーキがかけられ
お布団がはたかれ
信号が青に変わった

日常が流れてゆく
なんの変哲もなく
微細な変化を誇示せず
瞬間の重みを隠して
日々は ....
飴を一つ、あげるね。
優しい気持ちを、分けてあげるね。
あなたの笑顔が見たいから。
私の心を温めたいから。
涙は枯らしてしまいましょうよ。
声を上げて笑いましょうよ。
飴を一つ、上げるから ....
けたたましくも激しいこの静寂は
誰のものでもなく
押し寄せる濁流となって勢いを強め
驚愕の声を上げることもできず
もがき、腕を伸ばし、膝は曲がり、四肢が捩れ、足の指を広げようと
抗いはするけ ....
ごごお、ごごおう、
今宵もまた強く風が吹く

ごごお、ごごおう、
汚れた哀しみのコバルトの闇に
刃を剥く三日月さえも

ごごう、ごごおう、
吹き飛ばしてしまえ
強い風に飛ばされそうになると
いっそのこと飛ばされてしまえと思うのに
足は踏ん張ってしまう

気持ちはここにあらず
空高く舞い上がっているのに
足は踏ん張ってしまう

意気地なし
自 ....
内側
蟋蟀みたいな細長い脚で
かりかりと
引っかかれている
そんな感じ
続く
喉の痛み

また咳にうなされるのかと
眠ることに恐怖を覚える

そしてまた疼く
喉の内側
坂本瞳子(653)
タイトル カテゴリ Point 日付
トゥモロー (二)自由詩016/5/31 22:06
ピリオド自由詩016/5/30 22:32
ドリーマー自由詩0*16/5/26 23:47
覚醒自由詩016/5/26 1:05
心の翼自由詩0*16/5/25 13:34
美しい女自由詩016/5/25 0:44
今日という日自由詩0*16/5/24 12:26
接近自由詩4*16/5/22 12:19
歌を唄う自由詩016/5/21 0:55
面倒くさいこと自由詩016/5/19 1:39
ポエティック リクエスト自由詩1*16/5/16 14:54
願い事自由詩016/5/15 2:13
トゥモロー自由詩2*16/5/13 2:33
永遠の独り言自由詩1*16/5/12 1:53
なんだろうと自由詩1*16/5/11 1:19
季節の変わり目自由詩1*16/5/9 23:04
波打つ気持ち自由詩2*16/5/8 12:04
今日は自由詩1*16/5/7 11:30
飴玉一つ自由詩1*16/5/6 2:20
聞こえる自由詩1*16/5/5 1:25
吹き飛ばせ自由詩2*16/5/4 0:07
今日もまた自由詩4*16/4/30 11:14
ほんのり赤い自由詩3*16/4/29 2:00

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