みんみん蝉が鳴いている
夕焼け空に鳴いている 

巨大な夕陽が今正に
落ちようとしているその時に

みんみん蝉が鳴いている
夕焼け空に鳴いている

巨大な宇宙の営みが
寸分違わず足 ....
あゝ窓ガラス越し
物凄い空の青が広がって
自分が何処に居るのか
一瞬わからなくなる
地球、いや宇宙
そうだ、此処は地球という
宇宙に浮かぶ場所なんだ
まぁるく廻る星なんだ

それにし ....
拡大する意識に
思考が浮遊し始める
感情の奥底に根を張りながら

わたしは別にあなたでもよかった
 あなたがわたしのうちに体験されてから
あなたは別にわたしでもよかった
 わたしがあなた ....
感情が漂白され
漂流していく時空を
速くなったり遅くなったり
緻密になったり大雑把になったり
なんて自由自在に運ぶ移行

魂の打つ突発的な躍動
変拍子や裏拍に
コレハナンダ?
新たな ....
木立の緑が揺れている
私は冷たい虚を飼って
鉛の監獄から眺めている
気だるく憂鬱な昼下がり
空は一面の灰色模様、
熱風はもう絶えず吹き
荒れ果てた街並みが
ぱたんぱたんと倒れていく

 ....
雨の一滴が右手の甲に 落ちた
ズシリと 重たかった
ミシリと 胸の空洞が鳴った

私は慌てて滴を振るい落とした
軋む胸が一瞬、
張り裂けそうになって
光が渦を巻いていた
熱風が絶えず吹いていた
人々は次々と歩き過ぎ
俺は串カツ屋の前で
アイスコーヒーを飲んでいた
とても苦い味がした
身体が熱く燃えていた
生きることに飢えていた

 ....
ぎらぎらと陽が照っている
草木が緑に燃えている
世界はゆらゆらと揺れている

折しも二匹の紋白蝶が
絡み交わり輪を描き
白々と視界を過っていく

いったい何処へ行くのだろう?
自ら描 ....
有刺鉄線をいじっていたら
異常にこんがらがって溶け始めた
俺の熱のせいか、指先は既に燃えていた

 閉じ込められたまま閉じ篭もったまま

砂漠に墜ちたプロペラ飛行機
赤いいきもの達が列を ....
右手を差し出す
空間に
グラスは掴めず
ゆらゆらと
さ迷い
宙に静止する
行き場を失い
伸びたまま

  *

探し物は
見つからず
宙空でくてんと
伸びた手が
在らぬ方 ....
土塊を捏ねる
指先に気を集め
煮え立つ熱を流し込み
ゆっくりしっかり力入れ
未定形の粘る分厚い土塊を
思い思いのまま捏ねくり回す

捏ねくるうちに不思議なこと
土塊と指先は拮抗しながら ....
この宇宙に
何かが流れ出て
わたしが生まれ

太古のヒカリ
夜の底から
力を貰い

未来のヒカリ
わたしから流れ出る

捧げられ 捧げる 全ては一途な捧げもの




 ....
不条理な場面に引っ掛けられ
怒りに駆られ足掻いたら
余計不条理な沼に引き摺り込まれた
泥沼、ドツボというやつだ
晴れない濡れ衣を着せられて
反射的に手を出して
いつも馬鹿を見るのはこの自分 ....
 心の野辺

ゆらんゆらんと
揺れる森の紫陽花は
暗い雨空に青く浮き
翳る心のこの野辺を 
仄明るく照らし出す



 お買い物

遠く揺れる紫陽花に
呆けた顔して立ち尽くす ....
この大雨のなか
幾つもの黄土の波線が
水浸しの校庭を遥か越え
何処までも走っていく
わたしの意識は冷え冷えと
その光景に呑み込まれ
どんどん平たくなっていく

荒い呼吸を繰り返し
次 ....
あじさいの花房は梅雨の色
差し出した白手を青く染め
この七月の静かな一時
あなたは寂寥と戯れる
うっとりとした顔で戯れる

時は輪切りにされ垂直に立ち
折り重なっていく哀しみが
心の記憶の麻痺を誘う
夜な夜な闇の奥で呻いては
心の涙を溢れさせ

いったい、何があったのだろう?
実感は薄れ
過去の断片が浮かんで沈んで

時は個別的な死 ....
記憶体、
ざっく ザックリと 切り開かれます
映像群、
ぽっか ポッカリと 映し出されます

汽笛、
鳴ります 遠い国

流れる流れる追いつけない

洋上の青 浴びる太陽
溶け合 ....
木葉は揺れて、
緑の波
見え隠れする空、
光の白
踊る樹木のその狭間、
飄々と鼠雲
流れ行く

安らぐ、和らぐ
この午後に
私は最寄りのコンビニの
イートインにて一休み
作業所 ....
青だ、光の青が降って来る

梅雨の合間の夏の訪れ
熱波はうねる、うっとりと
新たな季節の到来を
億万年の記憶を塗り替え

青だ、光の青が降って来る
気が遠くなるような眩さよ
光流散ら ....
曇天の下、

足早に通り過ぎていた街並みが

ぱたんぱたんと倒れ出す

書き割りの如く呆気なく

次から次に倒れ出す

後に残っていたものは

果てなく続く大地のみ

俺は ....
この青い青い球体の上で
刻まれた無数の思い出は
木立の緑や光の筋
揺れる樹間の白い空
それらそれらと相重なり
沸き上がっては降って来る

気が遠くなるよなこの夏日に
熱風と共に渦を巻き ....
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている

大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
肉身の疼く
夜陰の沈黙に

心は乱れ不安に駆られ
詩と死と戯れる余裕すらなく

焼酎を二杯、三杯と

焼け付く視野に
蜘蛛の巣張り

払いのけても払いのけても
辺り一面の糸は切 ....
未来から
遠い遠い過去の木霊
確かに響いてくるのなら
私たちはもはや何処にも属さず
あらゆるものに優しく開かれ
柔らかに終わりを待てばよい

)あまたの感傷を一つの確信に変え

ふる ....
熱風吹く光の午後、
女の子が木に登って
何かを夢中で取っている

何を取っているの?

思わず私がそう問い掛けると
女の子は秘密を見られた顔をして
突然姿を消してしまう

木の下に ....
任務を遂行する
者達のヘリが
轟音響かせ
空を行く

青い青い海原だ

揺れる送電線、揺れる送電線

彼らは何処へ向かっている?
この無限の海原を

粛々と 粛々と

風に ....
明けの明星、涼やかな風
柔らかな毛布にくるまれて

時間は緩かに流れていき

浮遊する意識、わたくしの
居着く場所、この地球
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
声と声が木霊する街角で
チョークを引っ張り
路上に描かれていく線と線
子供はガッタンゴトンと身を揺らし
列車はゆっくり出発する

世界が微睡む午睡時、
すべては無垢に浸されて


 ....
ひだかたけし(3031)
タイトル カテゴリ Point 日付
みんみん蝉が鳴いている自由詩220/7/28 21:42
地球に座る(改訂)自由詩420/7/27 19:09
意識夜愛自由詩320/7/26 20:11
ポップ・フィールド(改訂)自由詩4*20/7/24 15:50
佇立自由詩420/7/24 14:39
哀しみ一滴自由詩920/7/22 19:45
光の星(改訂)自由詩420/7/20 18:25
夏のこの日に自由詩620/7/19 20:27
砂塵ノイズ自由詩520/7/16 19:49
探し物自由詩220/7/15 19:57
造形未知自由詩3*20/7/14 19:55
捧げもの(改訂)自由詩5*20/7/12 21:17
トラブル自由詩320/7/11 18:41
紫陽花(改訂)自由詩420/7/10 20:31
乖離自由詩320/7/9 19:57
戯れの一時自由詩220/7/7 19:38
刻印自由詩220/7/6 19:23
出来事自由詩320/7/5 19:08
飄々と、飄々と自由詩220/7/4 12:53
光の青自由詩220/7/2 12:49
大地自由詩220/7/1 19:03
跳躍自由詩320/6/29 19:35
〈根源悪〉の原体験(改訂4)自由詩220/6/27 18:13
予兆(改訂)自由詩220/6/25 20:33
贈り物自由詩420/6/20 22:12
木の実(改訂)自由詩620/6/17 18:53
着任自由詩320/6/16 18:44
この地球自由詩320/6/15 20:30
みなぞこ自由詩420/6/13 20:01
無垢(改訂)自由詩420/6/10 20:14

Home 戻る 最新へ 次へ
59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 
0.4sec.