優しいだけの空の青、
広がっている 輝雲は流れ

俺は何処へ行くのだろう?
入退院を繰り返し
燃える紅の冬薔薇に
季節はまた一巡し

優しいだけの空の青、
広がっている 応えはなく
 ....
ぼうっと過ごしている
この午後の一時を

自動車の走行音
黄金に照り輝く瓦
微かに揺れる送電線
何処までも澄み渡る蒼穹

この私が今此処に居ること
息し生きて此処に在ること

) ....
記憶体、
ざっく ザックリと 切り開かれます
映像群、
ぽっか ポッカリと 映し出されます

汽笛、
鳴ります 遠い国

流れる流れる追いつけない

洋上の青 浴びる太陽
溶け合 ....
凍結した大地
彷徨する雄の白熊 

雌の匂いを頼りに
年に一度の交尾求め

蒼白い氷壁の上
雌雄は獰猛に唸り

出逢い対峙スル
選択の余地はない

生き残って来た自然
彼らの ....
無音の夜
椅子を引くと
机の下から
白い骨壺の
カタカタと鳴る

「寂しいのか」と尋ねると

鳴る音、一際激しく
なり
無音の夜
ますます深く広がる

と、

足許でカタ ....
狂った魚は
     おひれはふり
宙に浮かんで
      貴女を捜す

浮かぶ女は
     何処に此処で
水面を割って
      天へと沈む

透明宇宙と地球の真ん中
独 ....
秋の匂いがする

貴女に言った

私、季節そのもの天空大気が
それぞれの匂いを放つと思ってて

そうしたら貴女、怪訝な顔して
これ金木犀の匂いだよ、って
通りの家の庭先まで連れてって ....
)もう紅葉も終わりだね
)そうね、後は散っていくだけ

樹間を鳥が飛び交い
灰白色の空が覗くとき、
貴女は足下の落ち葉を一枚拾い
ゆっくり宙に投げ入れる

まるで冬の初めの儀式のように ....
夢の底で逢うような
貴女を真っ直ぐ見つめていたら
宇宙の巨大な静かさが
深夜の小部屋に充ちていた

)貴女は私の手を握り
)私は貴女の手を握り
)二人ちょこんと夜底に座る

夢の底で ....
剥き出されている

神経は逆立ち
風雨に鳥肌立つ
紅の樹木は激しく波打ち
瞳をくりくりと輝かせた
木登り少女は姿を消した

何にもない、何もない
意味は全て剥奪され
記号だけがひょ ....
千切れ雲広がる
夕空を
ベランダから眺めている、
私はすっかり空洞だ
目を閉じると
銀の粒子が飛び跳ねて
網膜に映る六角形
ゆらりゆらりと
眼窩を舞う

)壊れていく、壊れていく
 ....
フローリングに寝転がり
爆発する太陽を浴びる
降って来る光の洪水は
世界のすべてを肯定し
温め熱し燃やし尽くす

)否、否、否
)肯、肯、肯
)越えて超えて!

病に苦しむ己も
 ....
イートインに
午後の光が射し込んで
私はのんびりコーヒーを啜っている
いつまでこうしていられるのだろうかと
心の隅では考えながら
それでも柔らかな陽射しに包まれて
身も心もうっとりと
今 ....
何処か遠く彼方から
子供たちの声響く夕暮れに
缶カラからから転がっていく

風もない 人もいない のに
からからからから転がって
グシャリひしゃげる 銀の色
すると無数の記憶の断片が
 ....
土塊を捏ねる
指先に気を集め
煮え立つ熱を流し込み
ゆっくりしっかり力入れ
未定形の粘る分厚い土塊を
思い思いのまま捏ねくり回す

捏ねくるうちに不思議なこと
土塊と指先は拮抗しながら ....
この白いワンルームに横たわりながら
夕べの巨大な富士の威容、像を結び
深まる夜陰に、暫し暫し
わたしは帰っていく

雪降る宇宙の孤独へ
安らぐ貴女の子宮へ
心の奥処のフルサトへ

寄 ....
木漏れ日がゆらゆらと揺れて
子供達の飛び跳ねる声が木霊して
聖歌隊が通り過ぎる

微睡みの午後三時、

萎び俯く花々は
遥か地平から流れ来る
真っ白な鰯雲の群れたちに
ゆっくりと包み ....
一条の線となって差し込む光、
意識を遥かな過去へと運び
わたしは光の渦のなか
次第に何処にも居なくなる

郷愁と憧憬だけが木霊して
荒れ狂っている
闇が光のなか
光が闇のなか
灼熱の上昇
灼熱の下降
闇が光のなか
光が闇のなか
荒れ狂っている

燃え盛る壊ノ力、受け容れ飛び込む己、
せめぎ合い切り刻まれては結合 ....
ゆうらりゆらら
舟はゆく
生死の境をさ迷いながら
白波立てて
舟はゆく

ゆうらりゆらら
舟はゆく
無限の時に慄きなから
さざ波立てて
舟はゆく

ゆうらりゆらら
舟はゆく
 ....
際立つ一本の水銀柱が立ち
僕は眠りから目覚めた

曳航されていく純白のヨット
青い青い水平線

ここは何処だろう?
肝心の居場所がやはり見つからない
白い部屋に横たわり
独り時が過ぎるのを
さっきからずっと眺めている

)右足の親指が急につり
)反り返ったまま動かない

無音無言の部屋のなか
時は流砂のように流れていき
私が上げる ....
夜の時間が留まっている
静かに此処に留まっている
朝から昼へ、昼から夜へと
一直線に過ぎながら
今、夜陰へと差し掛かり
静かに此処に留まっている

やがて時間は柔らかに
未来から流れ込 ....
)男の人ってお尻にも毛が生えてるんだよねー、たけしさん、知ってた?

)なんでお前、そんなこと知ってんだよ

)えっ、やだあ、このどスケベ!

……〇🏳️〇/
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている

大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
通り過ぎてゆく人々
通り過ぎていった人達
何なのだろう、何だったのだろう?
あれらこれらの出来事が
今は嘘みたいに消え去って
僕は嘘みたいに落ち着いて
ただ目を閉じる、ただ目を瞑る
あれ ....
うっすらと
黄の明るみを帯びた海と空
目を瞑れば
茫洋と広がり続ける

どこか不穏な静けさ発散し

流れ込む部屋の空気は
きりりと冷え
瞑目すればまた
自ずと広がり在るソレはナニ? ....
真夜中の一時過ぎ
巨大な目ん玉のお化け達
天を埋め尽くし
ピカピカピカピカ
青白く黄白くまた赤く
揺らぎ明滅しながら
迫って来る迫って来る、
大雪原に独りぽつねんと立つ私に

小学五 ....
静けさ 揺れる
俄な雨、
光の空から
降り注ぎ

宇宙を回遊する言ノ葉たち
凝集しては散開し
思考の流れをこの界へ
屈曲しながら艶やかに
在る物、在る物、造形する

静けさ 奥ま ....
静けさを聴く川蟬や風の音

風の舞う月夜に集う天使達

風一吹き粉雪散らす初冬かな
ひだかたけし(2718)
タイトル カテゴリ Point 日付
空の青自由詩719/12/4 20:49
二階の窓(改訂)自由詩4*19/12/4 12:57
この冬晴れの一日に自由詩319/12/3 14:36
他者自由詩4*19/12/2 20:05
骨壺自由詩219/12/1 22:09
哀しみ〇ひとつ自由詩219/11/28 13:02
二十歳自由詩3*19/11/27 21:27
冬の初めの儀式自由詩3*19/11/27 12:58
夜底の二人(改訂)自由詩4*19/11/26 23:06
荒野(改訂)自由詩919/11/26 12:55
空洞の快楽自由詩319/11/25 21:49
日光浴(改訂)自由詩5*19/11/25 12:49
肉と恩寵(改訂)自由詩419/11/24 13:09
缶カラ、からから(改訂)自由詩519/11/23 22:04
刻印自由詩619/11/23 14:35
フルサト(改訂)自由詩319/11/21 20:59
夢幻自由詩619/11/20 21:22
自由詩2+*19/11/20 12:40
壊ノ力〇宇ノ声(改訂)自由詩219/11/19 23:14
ゆうらりゆらら(改訂)自由詩419/11/18 22:23
覚醒自由詩719/11/18 20:31
流砂自由詩619/11/17 0:33
時間(改訂)自由詩419/11/15 23:17
えろトーク自由詩2*19/11/14 23:17
〈根源悪〉の原体験(改訂2)自由詩2*19/11/14 20:39
枯れ井戸自由詩219/11/13 22:24
無人部屋自由詩219/11/11 23:19
現夢〇大雪原自由詩319/11/11 22:03
造形流自由詩4*19/11/9 22:50
俳句3*19/11/9 17:54

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