(星が過多に絡まる布を
ずっ、と引き摺って歩く)

祭りに群がる
こどもらの声

茹だり茹だる旋律の
真中で がぼがぼ溺れている

(乳の道をたどり
誰かが母に辿り着く)

私 ....
パリィン。

斬りつけるような輝き

立体に組みたてることを
途中で飽きられ
かたちにならなかった僕らの
最後の復讐

(また皿が割れた。
お母さん、お母さん。
僕 お母さんを愛 ....
ましろい花瓶に
水を汲む

生けるものに迷って
水を打ちあけた


羽衣のようなカーテンが
風にゆられている

こがねの光さす庭で
背の低い花がわらっていた
天使の影をみたくて
窓べりに腰かけて朝をまつ

鳥の囀りと 衣擦れが
うるさくて天使は来られない

震えるからだをかためても
鳥は鳴く

こらえきれず風も漏れはじめた



 ....
ふらりと月が立ち昇る

しっとり濡れたベンチに
横たわり
息をひそめる

今 遠くで
かたちを成しはじめた月
もっと高くへ昇れよ

つめたい窪みに
春の海を注ぐように
骨の隙間 ....
果物屋は空調がきいている
バナナの薫り
痛んだ苺のにおい

小さな路面電車
通りすぎる車窓のひとつに
あなたの暗い顔

今、どう暮らしているの
スーツを着ていたわ
仕事かしら
 ....
印あかり(96)
タイトル カテゴリ Point 日付
カンパネルラ。自由詩4*16/4/24 19:20
いっとうの流れ星自由詩3*16/4/22 13:08
白んだ部屋のなかで自由詩4*16/4/21 11:40
神聖自由詩8*16/4/21 5:12
煙草と月自由詩9*16/4/21 4:41
青い商店街自由詩7+*16/4/10 16:56

Home 戻る 最新へ
1 2 3 4 
0.14sec.