わたしのさんまるさん号室
うさぎみたいなマットレス
とろりとしたクリームのシーツ
海底行きのソファ
銀のシンク
手足の伸びきる大理石のお風呂
では、ないんだよなあ
必要なものだけのさ ....
算段立てて
最後は徹夜のレポート
三枚刷って左をとじた朝
まぶたが
間にあった
満員電車に
街へ運ばれるあたしの
まぶたが
まぶたが
お昼に食べた菓子パンが
お腹で小さくな ....
絶望、希望、平和祈祷
不満、不安、自分の唯一性
純潔、セックス、愛する人へ
それがお前の表現したいことか
それがお前の表現したいことか
それがお前を駆り立てるのか
それがお前を駆り ....
床の中ポツリと光るエアコンのLEDがわたしの月
毎日同じ鉄のかたまりに
輸送されて思うこと
そして今日いまこの夜
毎日窓の風景が
ちがって見えます
今日の生ぬるい朝に
枇杷が見えました
冷たくしたら
どんなにおい ....
空気の抱擁
風の棒立ち
傘の内側
打ち付ける外側
はじける音
はねるドロップ
滞る灰色
流れる地面
つややかなコンクリ
わきあがる倦怠感
今日の欺瞞
失敗の ....
地下道の真っ白な道歩きます
違う、どうのこうの言ってないで
宿題でも片付けなさいチミ
男子高生始皇帝を学ぶ
中国史
遅刻して
中間撃沈
中華帝国の終わり
だからゲオ ....
風呂の後めんどくさいと乾かさない髪乙女が共に蒸発していく
大人になれないティーン
19
意味のないモラトリアム
お酒が飲めないティーン
たばこが吸えないティーン
投票できないティーン
甘えられないティーン
一人でできなきゃいけない ....
指で織ったことばのハンカチを
わたしは丁寧に折りたたみ
そっとタンスへしまいこんだ
楽しいことだけ思い出せなくて
悲しいことだけ思い出す
ことばさえ出てこない
毎日だったの ....
ぬるい日にさようならした
五月の晴れの日に地球の上にいて
太陽は赤でないけど日差しは赤のようだ
目に見えないものはみんなの中で
限らない
わたしの通りと限らない
銀河でチョ ....
満員電車に一人で乗る
顔も見ないし見たくない
みんなどくどく動いてる
みんなただの物なんだ
わたしにとってはね
満員になって運ばれる
知らないうちに運ばれる
知らないう ....
たるんだ朝だった
コンビニでパン買った
うす曇りだった
うす黄色の太陽光
たるんだ昼だった
コンビニでコーヒー買った
コピーかけても
掃除機かけても
たるんだ夜だった ....
ボールペンの黒色で
君がいなくなるまでぐちゃぐちゃにした
罫線もないまっしろなこころだったので
血もあの海もぐちゃぐちゃにした
まっしろなわたしは帰ってこなかった
まっくろなわたしが ....
雪雪らしく
ずっしりと降る降る
けれどけれど
踏まれて踏まれてるからさ
ただの氷ね
なんて効果音つかえば
いいかな
ってたくさん会話で頭
使うんだけど
けっきょく ....
本物ばかりが欲しいのに
みんな真似して生きている
言葉の意味を探しては
結局辞書見て名作読んで
でも本当の本物が
みんな見つからないはずなのに
明日の近道を探しては
み ....
ゆらゆらと揺れる
君の黒い瞳が好き
過ぎてくものは表面で
わたしが行動することに
実感は湧く
あ、ハッピーニューイヤー
今日から昨日とは違う空気
なんてことは、 ....
きっとバカみたいに見えるような顔で
ぼんやりと
わたしは明日の声を聞いている
太陽が来たらリセットって
解決できるような歳じゃなくなっちゃっても
明日は音もなく光を連れて
だか ....
月あかりが照らす街を
街灯が占拠してる
肉まんとおでんの湯気に
わたしは蜃気楼をみた
そろそろみんな凍えだす
赤と緑とモミの木に
浮足立つけど凍えだす
恋とか愛とか幸せ ....
簡単に見えたものがどんどんそうでなくなるの
呼吸を整えてもまた喉がつまって
秋の風吹くひまわり畑の中で
あの日のサンダルでできた靴擦れをこじらせてる
夏を秋を冬を春を
もう何度も知っ ....
うつろう苦痛の中で
わたしは泡を食べて生きている
カツオノエボシの青色が
わたしのアタマに浮かんでる
うつろう現の中で
わたしは米を食べて生きている
明日の生活の心配ばかり ....
屋上に出ないと
月は見えなかった
実際、現実、考えて
うまくいってないことばかり
月は
結局雲で見えなかった
汚いガムを
踏んだ、から
地団太を踏んだ
....
そんなわけで今日の空は白い
高原から降りてきた雲は
光を通すけど後雨になる
今日の空は白い
あの肌も白い
整えられた
痩せた入れ物
咽喉がつまる
ありふれた惜別
しかしか ....
信じてたものみんなこぼれた
それだとずっと思ってた
みんな違ってわたしはこぼれた
水になってとけ出した
クリームをちょうだい
コーヒークリームを
いいから底に
沈澱させてち ....
うつら、うつら
でも
鬱で、現で、眠れない
うつら、うつら
最後の日はいつだった
うつつで、うつら
眠れない
うずら、のたまご、は
今日も確実に生まれていて
でも ....
クリームソーダのクリームが
ゆっくりと溶けていくような喪失感で
わたしは寝られません
移り変わることに
名前をつけよう
わたしの町と君の町の名前のように
嘘を躊躇なくつこうよ
澄ました顔して泥を食いたい
悔いたくないの
どうせ苦しむのなら
今からどこ ....
特技の欄には「気づかないふりをすること」
きっと今感じてるよりもっと
いつも何かに傷ついてるから
たまねぎのノンオイルドレッシングが
わたしの喉をつたって
ああ
わたしの嫌いな ....
にじりよる夜
酔っ払いが揺れる
優先席だけぽっかり空いた
日本人の優しさがあって
にじりよる夜
わたしの寂しさにつけこんで
漬け込んで臭いものには蓋をしよう
広がりそう ....
空の青があまりにもひどかったので
わたしは死んだ
飛んでいったのは
たぶん長すぎたシャーペンの芯だ
下心があまりにもすけすけで
あけすけなわたしの刺胞が飛ぶ
チクリ、と ....
1 2
0.36sec.