初桜僕はどこに来たんだろう
姥桜絶望的に横たわる
指ひとつ夜に融かして冬ひとつ
迷う背に涙の匂う二月かな
種火から双つの声と双つの葉
冬あおぐ二十三時の命かな
戸惑えば戸惑う ....
枝垂れ桜の道を正しく抜ける
花は咲く大事なものは消えていく
軍服を脱いで桜の木の下へ
千羽目の鶴は金色花明り
桜にも詩集にも耳あてる夜
花月夜パジャマのままで連れだされ
ファイティングポーズ崩さず花月夜
桜より漏れる光Am
Am=エーマイナー
ブカブカの学生服や里桜
父さんと二歳のわたし春落ち葉
独り居が友の名を呼ぶ春の星
君宛てに投函した日しゃぼん玉
猫と居た十七年余春の川
人生の往路復路に花林檎
前髪の一ミリ思 ....
吾が生に菫と名づけ風の歌
父さんと二歳のわたし春落ち葉
風の指揮大合唱の花の山
双子用バギーカー来る花吹雪
姥桜車椅子より立つマダム
花盛りもう一時間歩こうか
報道の自由ない国花の陰
犬連れた人立ち止まる初桜
ふるさとの桜をおもう遠くから
新しい頬紅を買うさくら色
花に似た花かまきりの花くらべ
金太郎飴はどこでも花模様
花冷えにきみのマフラー借りて行く
花という名をつけてみる野 ....
膝枕されて見上げる花吹雪
人生のエアポケットや散る桜
ゴッホでも描ききれない八重桜
雪踏めば一足ごとにきゅっと啼く
涙ではないんだ雪は汗っかき
夜が産む白い卵は雪でした
降り止まぬ雪などないと人はいう
雪だるま足がはえたらどこへ行く
ユーミンが雪のゲレン ....
猫の恋さてはおまえも朝帰り
猫の恋冷めてしまえば他人です
段ボールけちらしてゆく猫の恋
そもそもが浮気なんだニャ猫の恋
決戦は金曜日だニャ猫の恋
猫の恋みたいにいかぬ人の ....
加茂川に映りたる桜のベルト
狭い部屋千本桜見える窓
次に逢う日まで桜よ咲いていて
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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