この峠の一部になれたら
きっと、深く眠れる
死んだことも忘れるくらい
安らかに
四季に逆らわず
空を巡る風
淀みに濁らず
海に還る水
峠の道を私は歩く
積んでは崩すを
....
句読点をつけずに
日々を綴る
嘘をトリミングして
真を気取る
可愛い思い込みを
行間に吹き込む
縦に横に伸びていく
この文字列を何て呼んだらいいんですか?
私は
....
飲み会に出るために
クルマを置いて地元のバス亭に向かった
停留所まであと2分という所で
バスが発車時間2分前に出て行った
バスはフライングした
地元民は律儀なので
時間前に並んでいるか ....
あ
い
す
る
私
・
闇は 冴えかえり
きれいな
真っ黒をしていて
小鬼が小さく ぁ
と鳴いた
・
しん
と
闇に光は
ともる
私のこころ
・
....
「御隠居様!若い方がお二人、お迎えでお見えになっておられますっ。」
おりんが厨で、上部にある女中部屋へ呼びかける
すると 床へ梯子が降りてきて
「おや、もうそんな時間でしたかな。分か ....
卒業式より入学式
きっとそのほうが近い
おわかれが悲しいより
ちょっとどうなっていくのかなって
そわそわ、未知の道
ようこそと迎え入れる
手の花束を渡って
そこはしばしの ....
天空の彼方から銅鑼の音が響き
東の風とともに
青い龍が螺旋を描き
舞い飛んできた
干からびた大地に
人々は飢え
龍を待ち望んでいた
鉛色の厚い雲が湧き立ち
雷鳴は轟き
銀の雨が降る
....
もう起きるのか
朝から騒がしい 春と冬がもめている
どちらも「まだだ」と言い張っている
冬眠していた生き物も目覚めが悪い
始発の電車はすいていた
ゆっくり座席に座り
眠気の中で私の中のあた ....
一途な飛礫の成分を助け起こせば
奇跡を待つかたちをして あれば
例えばつぶらな、寝返りをうつ
古いビー玉と馴染んでいくのか
楽譜は反転した点描で出来るなら
よりそうように、あらためて ....
その日 近江屋の縁側で鳴っていた
庭師の枝切り鋏は申の刻に止んだ
お使いの出先から六ツ半にかえった清吉は
一人遅い夕食を済ませると 土間へ降りてきて
大きな身体を二つに折り おり ....
蒼穹に白雲の流れ
わたしは時を生く
純白の息を吐き
高鳴る胸を静め
一点の光となり
蒼穹に垂直の矢を放つ
消える白雲の流れ
今、安らぎ目醒る私に
未知からの閃光 ....
超プライバシーの侵害による恐れ
例えば家がバレても大して恐れはしないが
自分がロリコンだとバレたらそら恐ろしい恐怖が浮かぶ
仏教でその恐怖は解決しない
恥辱的な行いを誰にもバレてないとやる
....
夕映の 風にそよぐ
お堀端の柳の枝は青々として
「今夜も、蒸すのかね…。」
低く重なった綿雲を見る
蔦吉の 下駄の鼻緒は切れていた
「仕方ないね。」
下駄を脱ぐ右足
....
トカイワインの酔いにまかせた戯れ事
名残りの花もみんなこぼれちゃったな
煮過ぎた牡蠣みたく全身で挑んだのに
ぬるい関係 軌道は 結局は変わらぬ
寝顔の頬に青い影 おとこのひとだね
伸ばし ....
いとけない手で編まれても
欲深い手で編まれても
花輪は美しい
無垢な蛮行を模倣しながら
夜に膨らむ瞳
まばゆすぎる印象は
その死を辺りに放射する
遠い星に似ていつまでも
開きっ ....
時々
泣きたくなるけれど
涙は零れない
かわりに
すこし笑う
・
こころが
よわっているときも
むりはしないで
ながれにまかせ
足るを知ろう
・
いろんなことが ....
「茶トラ猫、あの日以来…来ないわねぇ。」
近江屋、厨の上部の隅
かけてあった梯子を床から上げる おゆうは独りごちる
そして 三畳の間に敷かれる煎餅布団に座って
脇に置かれた小 ....
長い信号に引っ掛かった
本当に長くて
五十メートルくらいはあった
長いものには巻かれろ
という言葉があるけれど
何かを巻くほどの
柔軟性はなさそうだし
それならばいっそのこと
....
往きゆきて
墨の流れに
身をまかせ
{ルビ闇路=やみじ}の{ルビ褥=しとね}
{ルビ花埋=はなうず}み
今日たまはお腹が一杯で痛いと言うので
急いで近所のATMに連れて行った
下痢気味でジャラジャラとうんちをしたら
ATMが詰まってしまい
救急車を呼んだ
待つこと30分
このATMはお札 ....
吃りでも
難聴でも
在日でも
黒人でも
低学歴でも
気にすんな
神様は気にしてへんぞ
閻魔大王も気にしてへんぞ
....
天空は澄みわたり
歓喜の楽章が鳴り響く
裸の少年は羽ばたくように
空の青に溶けてゆくように
吸い込まれていった
深まる 純粹無垢な真紅
滅んでは次々また育ち色付く
真紅その暗まる深み異様な威容 に、
この世界という謎
すべて含まれ在り と。
胸が死ねという
詞を使って人を弄する
これ迄の軌跡がない轍
目が悪くなったんだ
詞を使って救いを求める
光が差す空の朝陽で
何も見えないと言い訳をする
染みるだけ染みた寒風が
表面をさ ....
「何だ、これは。」
トラの左肩を掴むハチの目にチラッと
ずれた小袖の襟元から 見えた刺青
肩から ずりッと引き下げて
「桜吹雪の刺青とは洒落てるじゃないか。やっぱり遊び人か。」 ....
ひろやかさ 一面に
真綿の雲の伸び拡がり
空の海原、淡く青
色の此の世に入っていく
深く深く入っていく
離れることなく
ずんずんずんずん
ひたすらひたり
ひ ....
....
真っ白で綺麗
大きく育ち美味しそう
育てた人も嬉しそう
辛い大根も甘い大根も好き
どちらもそれぞれ美味しい
今年は上手く育った
去年は小さく育ち
物足りなかった
大根おろし ....
生(せい)の
衝動に
導かれて
五行歌を書く
よろこび
・
読書は
こころのさまざまな旅だ
出会う
こころと
こころだ
・
あ 仕方無い
これも
こころの糧 ....
○「賢治の童話」
賢治の詩は
わからないので
童話を音読する
詩人の詩にボケビンタをつっこんで
死にたくはない
書いた本人さえ
「わたくしにもまたわからないのです」
といっているのだか ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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