この夜陰、
黒々と
林立する
樹木に囲まれ
蒼い途を歩んでいく
私という絶対の孤独
....
あなたは枯れた蔓を集めて、血管をこしらえた
わたしは綿毛を集めて心臓を作り、それを繋いだ
な ....
月と鏡はお似合いの恋人だから
同じ夢を語りあっているのだろうか
耳をすませばその囁きが
少 ....
もうひと眠りしたい
自転速度が速まっているのか
あっという間に朝が来る
太陽は影をつくるが道を ....
ペットボトルを飲みかけた
裸をつつむバスタオルは
少量のバターの匂い
ああ、まばゆいね
....
三寒四温の山と谷を
喘ぎながら
自律神経と前髪を
弄ばれるまま
季節のせめぎ合いを
....
ごはんを食べながら
恋とは落ちるものなんだなと
思ったので
どうしたんだろ ....
陽炎揺れる鉄路を
赤い焦点絞りながら
辿ってゆく、何処までも
明るい光に包まれ
見知ら ....
よく噛み付く、神憑いた屍体。罪が靴磨くよ。
よくかみつく かみついたしたい つみがくつみがくよ
....
あの中学生の頃の
なめくじみたいな女は
弱い男を好きなふりをする
そして存分に楽しんだら
....
私の小鬼とは、簡単に言えば、こころの中の もう一人の自分が この小鬼なのです。
これは、私の精神世 ....
「ねえ、勇さん、どうしたのよぉ?」
「いや、ちょっと。…わるいね、先に行っててくれないか。」
....
いつが最後か
わからないから
何度も繰り返し
言うの
大事な事を
・
一日の終り ....
かつて幼い女の子の髪を結んだリボン
うすももいろでつるりとしたサテンの手触り
持ち主をなくして
....
無い島、凍結。冷たさが傘溜め続け、疎ましいな。
ないしまとうけつ つめたさがかさためつづけ うとま ....
眠くなった海の話を
しようと思った
暮らしていくことが
一日の中にあって
踏むことも ....
○「地球温暖化」
人間がいくら偉くなったといっても
雨が降るのをやめさせることはできない
....
「ちょいと、八丁堀、どうしたのさ?」
表通りにある木戸に立って
長屋の並ぶ どぶ沿いの路地 ....
母は とっても母である
家に虫がでれば 騒ぎながらも冷静で
しかしスプレーが見つからない ....
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