「少し、お時間をいただけませんか」
そう言って翁は腰を下ろしたまま、見上げている
なにもない ....
そこにあったことなどないことを忘れそうに満ちる野花
水底にねをはる陽の匂いをそこねるこ ....
今日もまた誰かが人を産み、そして迷路は狭く広くなるのだ
一億年後
人がいなくなって
空が青く澄んでいます
ロボットだけの地 ....
やわらかな求肥みたいなことばにくるんでみせたって
きみが最悪なことには変わりがないよ
僕のことを ....
音の滴、斑点となって飛び跳ね
郷愁、遠い深みから到来する
胸掴む憧れ、未知から溢れ出し
遡 ....
しんとしたしずけさにつつまれていた
が
ときにゆれうごく
おおきくささえをうしないくずれてしま ....
たゆみない息吹に、おそれの、手のひらを翳せば、ひくひくと、なみうつ水晶の静脈。つづいて、間もなく、青 ....
夕陽に照らされて打ったツイートだって、いつの日か思い出すんだ
完璧にはほんの少しだ ....
野のはな風に
ゆれている
空は空ではぎましょう
消しゴムみたいな風に
....
ヒキガエル
皮手袋
紺
発光体
1
疑心暗鬼の檻の中に心を放り込みます
心がワンワン叫んでいるのを確認しましょう
2
後 ....
森の痛む肋膜は
記憶とともにアンモナイトだ
春をこじらせ
また
すみれ草を踏 ....
学校から盗んできた椅子は
そして 今も部屋にある
それを自転車にのせて走った日
何も考えていな ....
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