夕べのそらの木の下で
かぜふくしげみにひざをかかえた
おれの顔のちいさい一人がすわっている
き ....
健康なゾンビがダンス
ぼくをつくりだして苦悩している
少女は少女がつくりだしたぼくだ
....
ホテルの駐車場に白黒のネコが迷いこんでいた。
都市を見舞った大雪をカーテンの隙間から見つめていた。 ....
右腕の痺れと乱視と空腹と眩しさと
カイロウドウケツの中で一生を
眠っているうちに過ごした気分だ
....
優しさの、
止まらない疾走に
目が回る
こころの上で掬い取られた
優しさはまる ....
繰り返される プロペラの連打
小気味よい音が響くは タイピング
キーボードの上で 鍵盤を ....
月にむかって
すこしだけ、声をかけている
さっきまでいっしょだった彼のこと
すこしだけ ....
幾重もの色彩に包まれて
女は刻々と移ろう季節を呼吸する
命がさめざめと血を流した日に
....
北欧の地の寒空にカモメが何羽も飛んで行く。
機嫌を損ねた海原に彼女の顔を重ね見る。
愛 ....
日本の庭に金木星が匂い立つ。
鼻腔への刺激に私の心は宙に浮く。
ほんの少しの優しさを取 ....
「神はどこ?」と少女の声燃える街煤色の空照らす三日月
夜に眼鏡
見えないが見つめるその先
視力0.4
レンズ越しの未来
月明かりに眼鏡
綺麗 ....
帰宅途中の真夜中
突然の雨に
横断歩道で立ち止まる 走る車は見えない
....
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