どうぞよろしく
この空をただしさが覆いつくし
こまかい罪のすみずみまでがあかるくされ
わた ....
絵の教室で聞いた話。とある農家から出た木の仏像があって、手に入れた絵描きがアトリエで作業の合間に眺め ....
西武だったビルを背に
錆かけたブロンズ弦を掻き鳴らす
白い腕ばかりが気になって
歌なんかまとも ....
しろやぎさんから
メールが送信された
あおやぎさんたら
読まずにゴミ箱に捨てた
仕方がないの ....
いつの間にか落ち込んで、本棚の隅に引っかかっていた文庫本を見
つけた。手に取って頁の目地に溜まった ....
夏は嫌いだ。
だから死ぬなら、突き抜けた青い空がどこまでも続く夏の日がいい。
死に方はなんだって ....
知らない魚と出会いたいだけだ
魚に知らないと言われたいだけだ
名前などいらないというわけだ
欲 ....
地下鉄のホームの端には観音開きのドアがあり、さらに地下の映画館に続いている。古い時代には小劇場であっ ....
和歌はわからない
詩は知らない
俳句は苦しい
1.蝉の脱け殻
階段を登っていると、カサリ と音がした
足もとに目をやると、蝉の脱け殻が潰れ ....
子どもは
社会をうつす鏡である
子どもをみれば
家庭がわかる
学校がわかる
社会がわかる
....
よおて
ぐちばかり
ゆうて
ねても
いびきかくと
「ウルサイ」
いきて
....
いつの世にも
悪法に泣く庶民がいる
遠い昔の 生類憐れみの令
そのお犬様は
今はリ ....
このごみの分別に、どれだけの手間と時間を費やしているのだろうか。
よごれをおとし、かさばる ....
詩が書けなくなったせいで
何も書きたくなくなった
詩の一編は
米一粒にもならない
空 ....
朽ちない白い 小さな花と
朽ちゆく赤い 大きな花と
今夜は何の夢を見ようかと
腐り ....
昔々ある山の麓に、綺麗な水を湛えた大きな湖がありました。
水際には雪のように真っ白な小さな花が咲き ....
17rows, 1.02sec.