お墓のさくらはたぶん洗濯機
水色ぐるぐるさくらの洗剤
お墓はもとにもどる所だ
だけ ....
残雪に
鴉
なにかを咥えて木の間に消え た
黒々と濡れた道の上
....
こんやねむると
ころされる
しにたくないし
ねむりたい
帰宅した息子が
怪我を負っていた
役所勤めの父親に似て
喧嘩やイジメには
関わらない ....
雪の冷たさの青の空
桜のつぼみに咲くなとわめいてる
私を殺していたあのころ
なんで
....
ひなげし 石ころ 傷んだ人参
これがちかごろのわたしだ
とにかくこのゆがんだ町から出るには
....
不幸せの尾を追い 迷い込んだ迷路には
厄介な問題を抱えた 聾唖(ろうあ)の男たちがいた
....
間違いを犯した
誰かが和えた カルボナーラ
いつもの 生クリーム
しっとりとした 蜜の ....
久しく遠ざけていた言葉
自分と他者を比べてしまった時
根底を揺さぶられ
成す術もなく
流 ....
鳥が飛ぶ 一斉に
羽根をもがれた鳥も 翼を奪われた鳥も
みな 一斉に
孤独を知らぬ ....
日が沈むまで歩いた
日が昇るまで見ていた
海原が血を吐いて
光を産み落とした
なにもかも ....
若者のカップルがキスをしている
老人のカップルがキスをしている
若者がブレイクダンスをしている
....
僕の世界は何人もいるようだが、
実際は10人しかいない。
そのうち一人がいなくなっても、
....
神と人を例えてみる。
農民と野菜に例えよう。
神は人に命を授けた。
(農民は種を畑 ....
復活した生命の息吹
秘密の花園で花を摘む乙女たち
老人は詩人を気取って歌を詠み
女は恋に焦 ....
針穴に糸が通った遠い日から
ずいぶんいろんなものを縫ってきた
時には
縫われることを嫌って
....
生まれてきてからこれまでの
血の成長を袋に詰める
明日には収集車が焼却場に運んでいく
....
瞬きしない癇癪持ちの貴女が遅れて笑ららう
瞬きしない癇癪持ちの貴女が遅れて笑ららう
瞬きしな ....
よく分かっていなかった時
世界がギラギラしていた
分かってしまい外界に絶望してからは
結 ....
東の果てから顔を出す太陽があなたの眼の色と同じでよかった
まるくて熟れたあんずの実をとなりに並べた ....
町
花弁
サファイア
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