記憶の断片小説・ショートシネマ 「ロイド」/虹村 凌
 
詰め合ってニヤニヤした。

ソファの上で絡む僕らを見ていたライチは、
「なんかそうやってると、家具の広告みたいね。
身長も同じくらいで、バランス取れてて、見た目が綺麗。」
と言うような事を言った。凄く嬉しかった。
嬉しくなって、ロイドを抱き寄せたような記憶もあるけれど、
いまいちはっきりしない。
もし、抱き寄せたとしたら、やんわりと離された気がする。
素直に、僕に寄りかかるような女の子じゃない。

その後、どういった流れか、すっかり忘れたけれど、
食卓について、何かを食べた記憶がある。
僕とロイドが並んで座って、その向かいにライチが座っていた。
何を食べたか覚えていない
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