小説『Is it no use crying over spilt milk?』(9)(終)/
 
程度には回復したが、事故の後遺症で彼女はうまく喋ることができなくなってしまった。

しかし、喋れなくなって、少しは落ち着いた性格になったかというとそうでもない。
一日に何通も送られてくるメールの中では未だに昔の彼女のまま、とても元気一杯な(返信するのが疲れるほど・・・・。)文章で埋められている。

・・・・ブルルル・・・・

既に今日10通目となるメールが送られてきた。
あの事故から一年ほどしてやっと文字が書けるようになった彼女は、それからずっと病院の中で作曲を続けていた。
最初に作った曲を含めてもう10曲になる。頑張っている彼女を見ていた僕は、知り合いのレコード会社
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