22、四面楚歌 【しめんそか】/
雨宮 之人
見上げた空に 月
朗々と歌は聞こえ
足元に 花
虞美人草は 濡れてなお美しく
空は堕ち
心を 見失った
裏切り そして背後に
大いなる 意志
是非もない
この天は
誰の物でも ないというのに
理(ことわり)を受け入れて
だからこそ 往くのさ
花がそう 散るために咲くように
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