荒川洋治を読んでみる(五) 『ウイグル自治区』/角田寿星
チベットやチェチェンは辛うじて報道されても、東トルキスタンの話は、ほとんどぼくの耳に届いてこない。
新彊ウイグル自治区(東トルキスタン)。中国最大の面積をもつ行政区であり、中央を背骨のように天山(テンシャン)山脈がそびえる。シルクロードの天山北路に沿ってジュンガル盆地は鎮座する。自治区の25%はタクラマカンなどで知られる砂漠である。と、ここまでで、詩に登場する地名の説明ができました。ついでに言うと石油がガッツリ採れるとこです。
ちなみに、中国の核兵器実験のメッカは、ここ、東トルキスタンだったそうで、当然のように放射能汚染の被害は甚大なものだそうです(が、やはりぼくの耳には届いてこない)。
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