五十音頭韻ポエムさ〜そ/佐々宝砂
しらばくれ
しどろもどろの白川夜舟
しまいにしましょう
尻切れとんぼで退きましょう
沈みゆく紫檀のしじまに
しとどに湿るしとねに
下萌え霜枯れる下陰に
しかあれど
しおたれた白萩は
しみじみ沁みる霜夜の詩です
[す]
水蜜桃をすすめても
すっぱいスカンポ吸いながら
すばしこく過ぎてゆく素足
すってんころりと滑るから
すかさずすりよっても
涼しい顔してすたすたと
すげないんだよね
すねるぞ
すさんですてばちだぞって
すごんでも
すまないですませちゃいそう
据え膳も据えすぎると饐えちゃうよ
筋書きはすいすい進
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