ザ・レバー/花形新次
 
(スプリングスティーン風に)

俺は将来に希望もなく
ただ眼の前にぶら下げられたエサに
食らいつくだけの犬みたいな存在だった
そうする以外に生き方を知らず
それに疑問すら抱かなかった

でもね、シンディ
俺はおまえと出会ってはじめて
自分自身の言葉で
身体のずっと奥の方から溢れ出す感情を
伝えなきゃいけないと思ったんだ
俺はおまえと親しくなりたくて
思い切っておまえを食事に誘った
おまえは躊躇せず、笑顔でOKしてくれた

そうさシンディ
おまえはレバ刺しが好きだった
だから
二人でよくレバ刺しを食べに行った
俺の兄貴の車を借りてコリアタウンまで

つき
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