批評祭参加作品■詩のない批評:「反射熱」へ宛てて/2TO
ある。このことは「投げられた−風」という系列(セリー)を任意の場におけるベクトル方程式とし、ある対象(ここでは仮にXとする)をその媒介変数として「向けられた−眼差し」という異なる方程式(2つめの系列(セリー))と対応させること、またその「速度」も同じく対象=Xを関数とする速度ベクトルとし、その積分によって「距離」を求めることは可能であるように思われる。では、この「対象=X」とは何か。「投げられた−風の−速度」という1つめの系列(セリー)と「向けられた−眼差しの−距離」という2つめの系列(セリー)とを対応させ、それを共振させうる「声」である。「われら」の間にあるのはこの声の音、1つの系列(セリー)か
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