■批評祭不参加作品■ノン・レトリックより■この文章は古いから祭には不参加!/佐々宝砂
い。タイヘンなのは、生徒に「書きたいことがありすぎる」、そうでなくとも「書きたいことが決まっている」こと。なにしろ相手は老人である。すでに人生深く厳しく生きていて、酸いも甘いも辛いも知ってる。夫を戦争で亡くしてるかもしれないし、幼い子供を不慮の事故で亡くしてるかもしれない。つまり、そのひとなりにすでにテーマを持っている。作品がつたないものであるとしても、そのテーマ自体は批判することができない。つまんない!といちがいにぶったぎってしまうことはできない。たとえほんとにつまんないとしても。それゆえ、あくまでテーマではなく技術的な問題に焦点を絞って俳句を教える、とゆーことになる。当サルレトのコンセプトも、
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