ブルースカイ(「バード連作集2」)/光冨郁也
 
になる前に、部屋に戻る。それまでに流木を拾って、昼食をとる。

 遠く水平線に白い波が光っている。潮の香りがする。吹く風に、紺のダウンジャケット、ジッパーを胸元まで上げる。波打ち際を歩く。白い枯れ木を一つ見つけて、拾う。枝に小さな海草がついている。枯れ木を持って、また歩く。スニーカーの中に砂が入る。丘の上、スクールバスを改造したカフェに向かう。タイヤを車止めで固定した、黄色い車体。銀のプレートの看板。
 バス裏手の空き地、枯れ木の枝を置く。空白を埋めるため、わたしが置いた流木がいくつか傾いている。
 バスの階段を上がり、中に入る。腕時計を見ると、十二時半。カフェで、サンドイッチとホットコー
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