沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えている(2)/ホロウ・シカエルボク
自分のうちに潜むそういったものの感覚はある程度理解しているつもりさ―いや、何もかもというわけじゃない、そんな目をするなよ。そうじゃなくて、俺は自分の中に、お前のようなものが産まれてくるかもしれないという予感はずっと持っていたに違いないのさ―俺が言いたいのはそういうことだ。お前がそこから産まれてくる、という確信では無いんだ。現にいま俺は、お前を目の前にしてこの先どうすればいいのか考えあぐねている―なあ、お前はどうして産まれてきたんだ?俺が腐敗を取り込むことによって、どうしてお前が作りあげられたのか…お前は俺と腐敗の間に培われた子供のようなものなのか?そいつは黙っている。そいつは黙っている―押し黙った
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