生贄合評スレ[346]
2016 01/14 17:23
るるりら

タイトル:麦藁帽子
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=305915

実は わたしも ごくごくごーーーーく最近に
故人を偲ぶ自身の詩を 読み返していたところでした。
私も修正できる点があればと思い 複数のサイトに投稿しているところです。
そういう訳で このような批評の場に 投稿されるお気持ちは、他人事とはおもえないです。

わたしの拙詩の場合は 初夏の梅雨時の詩でした。
この詩も 初夏の詩なので この偶然は必然のような気がしています。
シンパシィを感じさせていただいているものの
わたしも おなじことを他のサイトにしているという立場なので
上手に批評できる自信がないのですが、頑張ってみます。

まず構図を丁寧に扱っておられると思いました。
冒頭に メガネを置いて 読者に お父さまの近景の視線を読者に感じさせて
ぜんたいを まるく包みこむような構図をとっておられて、麦藁帽子というその人との距離が遠くであっても解りやすい物を お父様の象徴として 置いておられるのも にくい表現方法だと思いました。

それらのことが功をそうして、この詩は 全体的になだらかにうつくしい詩情と なっています。
この詩のお父様は 山川草木と同体となって みなさんを見守っておられるに違いないと思えました。

個人的なお話を つけくわえますと、私の叔母が叔父の死の一周忌に語っていたことを
思い出しました。
「不思議よねえ。人が死ぬと、その家の植物は 活気づくのよ」
と 見えない力を 完全に見ることのできる人になったかのような表情で 叔母は私にそのようなことを言ったことがあります。

それにしても どうして私は あなたの詩を拝見するにあたって
私自身も故人の詩を反芻していたのかしら?
たまたま手元にある本を ぱかっと開いたページに 興味深い詩が掲載されていたので照会させていただきます。中桐雅夫という方のお書きになった「会社の人事」という題名の詩集の「きようはあすに」という題名の詩です。

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きようはあすに



新年は、死んだ人をしのぶためにある。

心の優しいものが先に死ぬのはなぜか、

おのれだけが生き残っているのはなぜかと問うためだ。

でなければ、どうして朝から酒を飲んでいられる?

人をしのんでいると、独り言が独り言でなくなる。

きょうはきのうに、きのうはあすになる。

どんな小さなものでも、眼の前のものを愛したくなる。

でなければ、どうしてこの一年を生きていける?

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わたしは 詩集を読んでいたわけじゃないのですが、
たまたま この詩を引用しておられる文章を読みました。
なにか わたしたちに 必要な詩だから このような偶然がおきたのだと
私は感じているところです。
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