イベント情報スレッド[115]
2004 12/02 16:46
光冨郁也

「おかえり」展 
各出展物紹介と感想(数字はプログラム番号)

12月1日に個々の作品の紹介と感想を書くために、
「おかえり」展にもう一度訪問しました。
川口晴美さんとごあいさつし、一時間ぐらい展示物を見ながら、
メモをとり、デジカメで撮影した。
で、しつこいかもしれませんが、あと展示会も残りわずかなので、
ぜひ一度足を運んで下さい。
係のひとや作者のひとに気軽に質問等してください。
仲良くなれるかもしれませんよ。
スタッフ、参加者は女性ばかりですけど、
男性の来客者も何人かいました。

1、森ミキエ作「ながれるもの つもるもの〜水路〜」
 棚の背に詩「きらきらと光る」4枚の紙にプリントされたものがある。
 コーナーにある「あなたはどこからきましたか? そしてどこへ行くところですか?」の問に、紙に答えを書く。その紙を三角に折ってガラスのポットに置く。さらにそれを水路に見立てた壁際の床に置いていく。その紙は毎日回収され読まれるという参加型の作品。
 哲学的な問いとも、小さな遊びのようにも思える。見に来たひとは何か書いてみると、遊び心が刺激されるかもしれない。

2、北爪満喜作「写真の窓」
「回ったら」の詩と観覧車の写真、「窓に向かって」の詩と花と窓ガラスの写真。
 きれいな詩と写真。

3、みずたさやこ作「冷たい足」
 コラージュ。3つの白い板の縁、両側にベルリンの路線図のようなものを配置。壁に掛けられている。チケットのようなもの、文章とバッジ、人物の切り抜きのようなもの。
 ベルリンへ旅に出たのだろうか。今年旅をして、今度は放浪の旅をしたいという。

4、西元直子作「帰ってきた私」
 油彩の肖像画。タイトルからすると自画像だろうか。三つ編みの少女。壁に留められた、さまざまなイラストと文字。
 絵の表情は悲しそうにも見える。

5、参加者全員作「滝」
 92センチ×600センチの大きな垂れ幕に言葉がプリントされている。天井から中2階をつらぬき床にまで達している。言葉が滝のように流れ落ちる。
「光」「怖い」「鳥」「夢」などの言葉のイメージが水しぶきをあげるようだ。

6、参加者全員作「泉」
 床に円形に置かれたアクリルボックス8点。それぞれ箱に一人ずつ詩作品が収められている。箱は2段で、1段目は詩、2段目は詩、鈴、アクセサリー、写真など作者によって違う物が入っている。詩は訪れた一人に一編に限り持ち帰り自由。
 わたしが見たときは陽の光のなか、印象に残る作品だった。こっそり宝箱から秘密の言葉を探し出すような感じがして、わくわくする。わたしも一つカプセル入りの詩をもらってきた。

7、写真と詩
芦田みゆき作「移行する緑彩における9つの出来事」
 写真と詩。
川口晴美作「最初からどこにも繋ぎ止められてなんかない」
 詩。
北爪満喜作「繋がれているものを探して街を歩いてみる」
 写真。自転車のチェーンなどの繋がれているものを集めたもの。
西元直子作「きょうあったことはだれにも言わない」
 詩だろうか、文章が書かれている。
 のんびりとテラスで陽の光を浴びながら、詩や写真を楽しむのもいいものだ。雨が降りませんように。

8、芦田みゆき(+川口晴美)作「あなたの湿地帯−−−〈イヅミ〉を記述する試み」
 川口晴美さんの詩集『EXIT.』の作品から触発された連作詩「日々…」を、水球に見立てたいくつものガラス玉に移しかえたもの。テラスの床にガラス玉が置かれている。そのガラス玉の中には、小石、安全ピン、カギ、写真が入っている。写真は街頭や階段。文章が書かれた紙の上に小さな種など。
 テラスにはテーブルと椅子が置かれていて、川口さんの『EXIT.』が置かれている。
見る者や風景などを水球に取り込まさせ、詩を生み出すというもの。一番、印象に残った作品。

中2階 秘密のお部屋感覚らしい。
9、杉本真維子作「封切られた口」
 ガラスの箱が縦二つに割れているような作品。中につまっている白っぽい何かが出てくる。
 
10、杉澤加奈子作「不様な歩行」
 写真が壁の曲面にいっぱい貼られている。よく見ると、茶色いぬいぐるみが街や公園みたいなところや、何かの鉄塔のようなところを移動している。何故か木に首をくくられたぬいぐるみなど何枚かあるのは、わたしの記憶違いか。ぬいぐるみは犬か熊か。自分がいなくなっていく物語の身代わりがぬいぐるみ、ととれるプログラムの文章。
 ユニークなたくさんの写真。

11、川口晴美作「開花」
 散文(詩)を紙にプリント。その紙を屏風のようにW字に折り、立ててある。下に砂土を模したものをまいてある。
 詩の花が咲いたように見立てたのか。わたしの何かの才能も開花しますように。

中2階から下に降りる
ショップ
 詩集、ネックレス、Tシャツ、小物等が売られてある。
 展示している作品も数点販売するらしい。「滝」、マグタッチペーパー、テラスのガラス半球、北爪さんの写真作品、川口晴美さんの「開花」。ちなみに杉澤加奈子さんの手作り詩集「墨汁」は、1冊200円くらいという話。

*写真を見たいひとは光冨のHPに何枚か掲載していますので、
ご覧ください。記事の内容はほとんど同じですが。
ちょくちょくマイナーチェンジはします。
http://www.geocities.jp/yfbkt110/event.htm
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