散逸してゆく日々の記録を
吉田ぐんじょう
街灯の
周囲に孤独が群れる夜
耳をすませば犬、遠吠える
鳥たちが
十字架のように羽根ひろげ
薄暮の空に貼りついている
雨天こそ
こころ華やぐべきでしょう
赤い傘さしスキップターン
公園の
ベンチで履歴書書いている
机に向かうと悲しくなるから
何時までも
不器用なままでは厭だから
取り敢えず折り紙はじめてみました
ブーツ履き
必死で大人の振りして歩く
二十三歳まだ子供です
訳も無く
逢いたい逢いたい逢いたいと
十回言って疲れてねむる日
短歌
散逸してゆく日々の記録を
Copyright
吉田ぐんじょう
2007-01-06 14:53:03
縦