愛之華
虹村 凌

生れ落ちた極東で
流れ流され漂って
辿り着ゐたは大東京
華乃都之大東京
金銀泥絵乃電飾之下
侠ばかりが命じゃ無く
婦ばかりが華じゃ無ゐ
今宵張ります此乃命
咲かせて魅せます極輪華
極彩色乃華之弁
空に舞わせて散せます
舞ゐ散る羽音は鎮魂歌
極彩色之鎮魂歌
咲かせて見せます極輪を
地獄で咲かせて天で散る
咲ゐた華なら散るのは覚悟
散らせて成ら不は友乃華
散らせて成ら不は愛乃華
例ゑ我が身朽ち様と
護って見せます人乃華
闇夜に降り立つ麗乱堕天使
咲ゐて散るのが縁為らば
咲かせて見せます我乃華
散り逝く短ゐ命なら
華麗に散せて見せましょう
此乃道一つと決めた故
硬派一心駆け抜ける
我行く道に悔ゐは無し
今宵舞ゐます我が友と
桜乃様に美しく
薔薇乃様に華やかに
咲かせて魅せます此の命
綺麗な華を咲かす為
散せた華は数知れず
其れでも心に決めたのは
己で決めた修羅乃道
最初で最後の親不孝
死しても忘れ得ぬ感謝の気持ち
成して魅せます平成維新
貰った此之名を引提げて
未だ来ぬ夜明けを駆け抜ける
乱れ狂った我が人生
最期乃最後は祖国でと
望んで叶うか判らぬと
死に目に遭えるか判らぬと
伝ゑず黙ったあの日から
決まる大きな親不孝
赦して呉と伝ゑぬは
最初で最後の親孝行
此之道ひとつと決めた故
必ず一輪咲かせます
闇夜に輝く修羅之星
照らす我が道荊道
過剰装飾狂ゐ咲く
我等無敵乃虚飾団
二度と戻せぬ我が人生
喧嘩上等天下無双
天上天下唯我独尊
極東乃大日本帝国帝都乃漢
今宵魅せてあげましょう
最初で最期之極輪を
今宵掲げて魅せましょう
最初で最期之愛之華
命に代えても魅せましょう
最初で最期之愛之華


自由詩 愛之華 Copyright 虹村 凌 2006-12-01 13:40:10
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