千秋 (side B)
まほし

<あきらめ>の四文字にアキとメと見つけ秋に芽生える草木を想う



片翼では飛べない空よすすき野は背中の地平線に波打つ



君の手に止まるとんぼを接写する今この時よ永遠とわにとどまれ



「無理すんな」の声は夕陽にとけこんで君と離れるなんて無理です



鈴虫の夜曲は野辺の露となりうずく孤独な遺伝子たちが



ほどけてく君の序章がこの舌で微熱の蜜に炙られながら



吾をいだく君の手千々にみだれおる韓紅からくれないのもみじ吹雪よ







結局はあなたに戻りその胸で目眩をくりかえす結局は











短歌 千秋 (side B) Copyright まほし 2006-10-30 21:14:58
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