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天野 碧
下校する子どもたちの声がすると
夕暮れが首をもたげて
うす緑色のゼリーの咳で
私の口に話をさせる
闇の中でコスモスが笑って聞いていて
私は話をやめられない
二時間ほど話を続けたとき
突然
私の部屋の本棚の
文字という文字が
全部消えた
あわててテレビをつけると
どのチャンネルも
同じ画像を流していて
大量の涙が出てきた
それから
私の眼球が流れ落ちて
私の頭部が
転がり落ちた
それでも私はテレビを見ているのだ
夜が明けたら
外に出なければならない
自由詩
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天野 碧
2006-09-25 16:07:36
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