貴女を悲しませるものから
不可思議な少年
貴女を悲しませるものから
守りたいと願うこの想いも
夏の白い素肌に幻惑された
罪深い目からの着想なのだ
果てなく焦がれる腫れ物で
肥大しきった心を抱えては
僕たち男という生物はみな
柔らかでヌルい湿地を弄る
僕を君に永く留めたいなら
全て出し惜しみすることだ
瞳はベールの奥から覗かせ
剥ぎ取られるまでに困難な
しかも可憐な肌着を重ねて
真価を決して測られぬよう
慎重に雄の肉質の計器類を
言葉の集束弾で微塵に砕け
宇宙のおふざけである愛は
こんな姿態でイッテしまう
自由詩
貴女を悲しませるものから
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不可思議な少年
2006-08-26 20:58:43