海鳴りの音で目が覚める
鏡文字

見知らぬ男が
修道院への道を尋ねる
ああ この道を北上したところに
三叉路がある
そこを左に真っ直ぐ行けばいい
打ち上げられた血溜まりが
仰向いて月に答える
赤い服を着たジョーン・バエズのような
奇妙な声で
朗らかに。
垢じみた獣が
長い爪で
ぶら下がる
太陽が見せるものは
神話だ


自由詩 海鳴りの音で目が覚める Copyright 鏡文字 2004-03-05 19:21:33
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