ワンショット
maumi

マンハッタンで見た
高級外車を乗り回す娼婦
消えかけた欲望が
逆流するほどは若くもない

左腕に刻まれたシンボル
後ろに入れられた銃
きしむバーの床
ピンクの消えかけてる
ネオンサイン

カウンターに安酒を
ビンごと呑むハゲ
横に安く買った女二人
チラ見するバーテンダーは
オーダーも聞かずに
俺にフォアローゼスを出す

笑いながらも感じる殺気
さっきまで女の胸を弄っていた手は
懐に隠れてる

フロアーの音楽が消える
ピクリとも動かない二人

スポットが二つ

蛇口から落ちる水滴

あっという間の出来事さ

交差する銃口はお互いの額に





戻るダンス音楽
二人の手には
安女の胸と
バーボンのワンショット

何時でも撃てるぜ
なぁワンショット




自由詩 ワンショット Copyright maumi 2006-07-08 21:49:03
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