はんげつのぼく
mina

ちびたいろえんぴつのしんを
なめながら
おえかきをするこどもがいた

あたらしいいろえんぴつ
かってあげると
ぶんぼうぐやへさそっても

ぎゅっとそのこは
えんぴつをにぎりしめたまま
かおをまっかにして
ゆかにすわりこんでうごかない

そのこのえには
あかいふくをきたおんなのひとと
はんげつが
かかれていた

はんげつのはしが
おんなのひとの ようふくにかぶさって
ゆーふぉーきゃっちゃーでつりさげられる
しゅんかん のようにも
みえたから

いたそうね
と おもわずいってしまうと

そのこは えをよこにして
このはんげつは ぼくなんだよ

あったかいんだよ

と がようしをだきしめて
ちいさなこえで つぶやきかえした


未詩・独白 はんげつのぼく Copyright mina 2006-02-15 00:19:08
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