酒がきれた あなたもいない
炭本 樹宏


 楽しい宴は夜がふけて始まり
 欠けた月が昇ると
 あなたは僕を残し
 去っていった

 残った酒を飲みながら
 あなたの形をした
 蛍光灯に映る煙を眺めながら
 言葉の返ってこない
 この箱小屋のなかで
 あなたを何度も反芻する

 嗚呼
 酒がきれた
 あなたもいない



自由詩 酒がきれた あなたもいない Copyright 炭本 樹宏 2006-01-28 19:40:47
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