春を 来い
便乗鴎

夏みかんのドロップをひとつ頬張る
尖った円みはじゅわりと溶ける


バスは南進し
北の曇天にルートを決める


僕は街燈になりたくて
街燈になった


こんな砂利道に
仲間ができた


烏を顔面に乗せて行く
この鬱屈さ


貴方はこんな霜焼の日にも
ショッピングする


あなたは左右に揺れながら
宅配バイクの便箋になった



おうい
春よ
希望者募って
やってこい




自由詩 春を 来い Copyright 便乗鴎 2005-12-07 18:54:23
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