通りすぎるだけ
炭本 樹宏

 ふわふわ浮かんでる生活
 とりとめのない情熱はどこに向かう
 
 しきたりどうりにいかない生活
 世間から遊離している

 まぼろしをみた
 遠い昔にいざなうまぼろし

 いつかの友は
 僕を残して去っていった
 時がたてば人は変わっていく

 公園で遊ぶ子供達
 大人にばれない約束をかわしてる

 親には見放された
 孤独を紛らわす一服の煙草とコーヒー

 明日の朝はどんな色だろう
 いずれにしても神様にはかなわない

 遠き日に遊んだ田舎の道楽
 何もかもが輝いていた
 今はもう灰色の景色しか目にうつらない

 美しい世界に憧れてても
 じゃまする思考回路
 苦し紛れの詩を書くしかない

 凡人であること
 退屈であること
 過去にひっぱられること

 すべてを置き去りにして
 世界の広さを実感したい

 真夜中の静けさ
 朝の喧騒
 昼間のやかましさ

 すべては僕を通りすぎる




自由詩 通りすぎるだけ Copyright 炭本 樹宏 2005-10-20 05:57:18
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