水の中の8月
なかやまそう

夢が真夜中に
溶けるころ
アスファルトの
水たまりに
おおきな月が
落ちるある日

森の中から
けむる白い靄は
静寂な空を
とおりすぎ

深い海で眠る
あなたのもとに
よろこびと
勇気を届ける

暗闇に慣れた
その瞳から
見えた景色は

いつか思い出となり

ふりこのように
揺れるココロは
水に溶けた月

ココロに浮かぶ
そのヒカリは
あなたをまた

夢の世界へはこび

渇いた日々に
出逢った僕は
いつか幻となる


自由詩 水の中の8月 Copyright なかやまそう 2005-09-22 00:36:30
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